『相棒』懐かしの原田龍二が帰ってきた! 亀山を“褒める”右京のこれまでにない変化も
どうやらめぐみは、殺害された男性に暴力を受けていたよう。めぐみはサバイバルナイフのようなものを携帯していたが、様々な証拠と照らし合わせると犯人がめぐみとは考えにくかった。また、めぐみも「いつ襲われてもいいように護身用に持っていた」という。
次に打つ手が思い浮かばず、少し考え込むような仕草を見せた右京に亀山は「いつ襲われるかわからない恐怖は、スズメバチがいつ刺してくるかもわからない中、倒れていた男性に近づいた俺たちの心境そのもの」「めぐみさんはスズメバチの巣のとなりで生きていたんですよ」と語った。
右京は証拠を最も大切とし、論理的に推理を組み立てていくタイプである。その考えの元となる証拠と状況が噛み合わない場合、今回のように手詰まりになることもある。一方で亀山は、関係している人物の気持ちに焦点を当てていくタイプ。その時に、被害者や加害者という立場の違いを取っ払ってフラットに考えられるのが彼の強みだ。同じ事件をふたりで、別角度で見るからこそ、見えてくるものがある。右京は亀山の話を聞いて、何か閃いたものがあったようだ。そこから捜査が次の段階へ進んでいくことになる。
驚いたのは、事件の真相が見えてきて嬉しそうな右京が、「他者の痛みに対する君の想像力は、大したものですよ」と亀山を褒めたことだ。その言葉と声色は、亀山と出会った頃、約20年前の右京では考えられないほど優しかった。年齢を重ねると人は丸くなる、とはよく言われるが、右京もここまで多くのことを経験してきて、人間としていい意味で変化してきたことが感じられた。
陣川はめぐみに淡い思いを寄せていたが、やはり今回もあえなく撃沈。右京たちが行きつけの家庭料理屋「こてまり」でふらふらになるまで酔っ払って絡みまくり、しまいには号泣してしまう。その姿を見て「君、飲み過ぎ」「勝手に失恋しておいて」と右京や亀山が笑っている場面に、あたたかな気持ちになった。陣川くん、また元気な姿を見せてね。
■放送情報
『相棒 season22』
テレビ朝日系にて、毎週水曜21:00~21:54放送
出演:水谷豊、寺脇康文、森口瑤子、鈴木砂羽、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、田中隆三、神保悟志、小野了、片桐竜次、杉本哲太、仲間由紀恵、石坂浩二ほか
エグゼクティブプロデューサー:桑田潔(テレビ朝日)
プロデューサー:髙野渉(テレビ朝日)、古草昌実(テレビ朝日)、西平敦郎(東映)、土田真通(東映)
脚本:輿水泰弘ほか
監督:橋本一ほか
音楽:池頼広
制作:テレビ朝日/東映
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