石田ゆり子、初の朝ドラに手応え “娘”伊藤沙莉は「夢と希望が詰まった弾んでるボール」

 2024年春に放送開始となる次期NHK連続テレビ小説『虎に翼』の取材会が10月26日にNHK放送センターにて開かれ、主演を務める伊藤沙莉のほか、石田ゆり子、岡部たかし、制作統括の尾崎裕和が登壇した。

 本作は、日本初の女性弁護士で後に裁判官となった一人の女性・猪爪寅子を描いたリーガルドラマ。脚本は、NHKよるドラ『恋せぬふたり』で向田邦子賞を受賞し、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)などを手がけてきた吉田恵里香が担当する。伊藤が演じる寅子のモデルの三淵嘉子は、現在放送中のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』のヒロインのモデル・笠置シヅ子と同じ大正3年生まれで、2作連続で同時代が描かれることとなる。

 9月28日に茨城県つくばみらい市のオープンセットで伊藤がクランクインを迎え、10月23日週からNHK放送センターでのスタジオ収録が始まった。今回の取材会は撮影の合間に別スタジオにて行われ、伊藤、石田、岡部は役の扮装のままで出席している。

岡部たかし

 「撮影に入って何日も経っていなくて、ここ数日のことしかお話できないんですけど」と断りを入れる石田に続き、「僕は撮影でみなさんにお会いするのが3回目ぐらいなんです」とクランクインしたばかりであることを伝える岡部。石田は意外にも今作が初めての朝ドラ出演となる。

 「子供の頃からずっと家族で観てきて、家族の暮らしと共にある、テーマ曲を聴くだけで、その時の空気が蘇えるような、そういう存在なので嬉しかったです」と念願の朝ドラへの出演の喜びを噛み締める石田は、これまで何度もヒロインオーディションを受けては落選し、年月の経過と共に縁遠くなってしまったと感じていたが、猪爪はるとして母親役で出演を掴み取った。

 猪爪直言として演じる朝ドラでの父親という大役、さらにその妻が石田ゆり子であるということを聞いてから、いまだに驚きと緊張が解けていないという岡部は、家族あるいは夫婦ということを自身にも印象付けるために、「僕は思い切って石田さんを抱いてみました」と大胆発言。伊藤が「あ、昨日!」と笑みを浮かべるなか、岡部は「コミュニケーションの感じで、もちろんお芝居上できることなんですけど、そうやって思い切ってやっていくことも大事かなと思ってます」とその意図を説明するも、記者からの更問いに「抱きました」と強調する岡部を石田が「やめて!(笑)」と止めていた。

石田ゆり子

 石田は取材会の前日に第1週の肝になるシーンを伊藤と撮影したと言い、「お母さんの望んでいる方向には絶対行きたくない。 そんな寅子をなにがなんでも止めなきゃいけないわけですね。今の時代で言うと、おそらく宇宙飛行士に娘がなりたいって言ってる感じかなって想像したんですけど、どんなに夢があっても、現実はそんなに甘くないと止めるお母さんと娘の図を演じて、それがまた仲良しなんですね」と収録を振り返った。今回の『虎に翼』では、ヒロインの子供時代は描かれず、伊藤が演じる17歳の寅子から物語はスタートする。

 伊藤は本作で石田、岡部と初共演。石田は伊藤のイメージを「夢と希望が詰まった弾んでるボール」と例える。「それがセリフのやり取りをしているとパーン!って飛んでくる感じですね。私たちも刺激されて、いい芝居を返せる。そういう力を持った人だなと尊敬しております」と短い期間ながら、伊藤との共演に手応えを感じたようだ。

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