『呪術廻戦』“最速の術師”禪院直毘人の本領発揮 “救世主”伏黒恵の頼もしい一言も

 “偽”夏油によって召喚された特級特定疾病呪霊と対峙する冥冥と憂憂。特級特定疾病呪霊の領域展開によって冥冥が棺桶に拘束されるが自力で脱出する。しかし、たとえ冥冥ほどの実力者であっても必中効果からは何度も逃れられない。だが、冥冥の冷静な立ち回りが事態を好転させていく。『呪術廻戦』第38話「揺蕩」では、七海、真希、直毘人の3人と陀艮との熾烈な争いが描かれる。

「私のために死んでくれるかい?」
「いいのですか? 姉様のために死んでも」

 冥冥は特級特定疾病呪霊の必中術式は1人ずつにしか発動せず、その中でも呪力の強い者が標的にされていることを一瞬で突き止める。そこで冥冥は攻撃対象を自分ではなく憂憂に移すことで、自らが攻撃に参加するという作戦を思い立つ。だが、それは憂憂に死のリスクがあることを意味していた。私のために死ねるのかという問いに、恍惚の表情を浮かべていた憂憂。彼にとっては冥冥のために死ぬことこそが本望なのだろうか。冥冥の狙いを察知した憂憂は敵の目の前に立ち、呪力を開放。シン・陰流「簡易領域」の発動と同時に冥冥は「黒鳥操術」の真骨頂でもある「神風(バードストライク)」によって特級特定疾病呪霊を打ち留める。冥冥と憂憂の言葉をかわさずとも分かり合っている関係性が素敵だ。

 22時20分。井の頭線渋谷駅。重面を撃破した七海は、真希、直毘人と合流し、封印された五条のもとへと向かっていた。だが、道中にはまだ呪胎の姿の陀艮が待ち構えていた。禪院家26代目当主である直毘人は特別一級呪術師でありながら、大のお酒好きであり、渋谷事変でも実際に酒を飲む姿が描かれていた。一見すると老体のように見えるが、実力はピカイチ。一瞬にして呪胎の姿の陀艮を捉え一撃を食らわせる。直毘人が扱う術式は投射呪法。自らの視界を画角とし1秒間の動きを24の瞬間に分割したイメージを頭の中で構成し、実際に自身の体でトレースすることができる。それこそが五条を除いて「最速の術師」と言われる所以だ。

 ここで勝負ありかと思われたが、陀艮は口の中からこれまで食べた人骨を吐き出すと、五条に殺された花御のことを思い出し「よくも、よくも花御を殺したな!」と怒りを爆発させ、人型のフォルムへと変異。するとこれまでとは打って変わって大量の水を生み出し、3人を圧倒していく。七海も「HPが果てしないという感触だな」と語るなど、3人の攻撃は一切受け付けない。七海、真希、直毘人は攻撃が発動する前に攻撃を仕掛けるが、陀艮の領域展開「蕩蘊平線」が発動し、辺りは南国のビーチに包まれる。

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