緒方恵美&釘宮理恵が考える、現代の友人関係 『デジモン』最新作は全ての人に響く作品に

「現代の友人関係に悩むみなさんのヒントがあるかも」

ーー釘宮さんはウッコモンを演じるにあたって、怖さを出そうという意識はされていなかったんですか?

釘宮:していないです。怖くしようというのは一切考えずに、最初にルイに出会ったときに感じた純粋な思いをずっと磨き続けていました。

緒方:本人は怖くしようと思ってやっているわけではないんですけど、端から見たら怖いところがあって。ウッコモンがピュアな愛情を注いでくれるのは、ルイにとってもありがたいことだし、嬉しいことだけど……。

――ルイとウッコモンが抱える問題は、現実の人付き合いにも置き換えられそうなテーマですね。

緒方:現代社会では我々大人もなるべく人を傷つけないように、なるべく優しく、なるべくソフトにといった付き合い方をしているところがあるじゃないですか。だけどやっぱり、誰も傷つけないように生きることなんてできるわけがない。誰にでも当てはまる優しさなんてないわけだから、どこかで必ずぶつかる。それでも、コミュニケーションをきちんと取ることの先に、もっと素敵な人間関係があるかもしれないよということを描いているのが、この映画だと思います。

ーー最後に、本作をどのような人に観てほしいかを聞かせてください。

緒方:単体の作品として楽しめるお話なので、『デジモン』を初見の皆さんも恐れずにぜひ来ていただければと思います。現代の友人関係に悩むみなさんのヒントがあるかもしれません。

釘宮:『デジモン』というタイトルはすごく長く続いているタイトルですし、『02』という表記から知らないと物語についていけないように思えるかもしれないですが、知らずとも何も問題もなく入れる作品に仕上がっておりますので、 気にせずに観に来ていただきたく思います。もともと作品を愛してくださっている方には、「あれ? これはあのときの?」というような、気づいてもらえると嬉しい仕掛けがいくつも張り巡らされています。全く知らない方にも、ずっと知ってくださっている方にも、どちらにも楽しんでもらえる作品です。この時代に生きているどんな方にも響くメッセージを秘めている作品なので、とにかく多くの方に観ていただきたいなと思います。

緒方:『デジモン』に全く触れてこなかった私にも、すごく刺さりましたから間違いありません!(笑) チクリとするところもあるけど、 すごく笑えて、最後にはとても幸せな気持ちになれる作品です。ぜひ劇場でご覧ください。

■公開情報
『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』
全国公開中
出演:片山福十郎、野田順子、ランズベリー・アーサー、高橋直純、朝井彩加、遠近孝一、山谷祥生、浦和めぐみ、榎木淳弥、松本美和、M・A・O、徳光由禾、緒方恵美、釘宮理恵
原案:本郷あきよし
監督:田口智久
脚本:大和屋暁
キャラクターデザイン:中鶴勝祥
デジモンキャラクターデザイン:渡辺けんじ
アニメーションキャラクターデザイン:立川聖治
音楽:富貴晴美
スーパーバイザー:関弘美
アニメーション制作:ゆめ太カンパニー
製作:東映アニメーション・東映
配給:東映
©本郷あきよし・東映アニメーション・東映
公式サイト:https://www.toei-anim.co.jp/movie/digimon-adventure/

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