『パリピ孔明』八木莉可子が七海の葛藤を体現 同年代の上白石萌歌と共に生んだ“青春”
自分がやりたい音楽と世間に求められている音楽とのギャップに悩むのは七海だけではなく、全てのアーティストの宿命なのかもしれない。そこで後者を取ることを心を売ったと断ずることはできないし、音楽で食べていくためなら時として必要なこと。その上でどうしても拭えぬ虚しさと、やっぱり自分の音楽をやりたいという七海の葛藤が八木莉可子の演技で鮮明に浮かび上がってくる。
『舞いあがれ!』から『おとなりに銀河』へ 八木莉可子は“初恋の物語”の体現者だ
八木莉可子が、“初恋の物語”への出演が続いている。 この先10年は彼女の代表作として語り継がれていくであろう『First…
Netflixシリーズ『First Love 初恋』でヒロインの少女期を瑞々しく演じ、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』ではヒロインのライバル役で強いインパクトを残したことで注目される八木。往年の女優のようなクラシカルな雰囲気を持つ彼女は実年齢よりも大人びた印象がある一方、若者の青々しさを繊細に表現するのが得意だ。今作で初披露となるその歌声もどこか切なさがあって琴線に触れる。そこに同年代の俳優である上白石が体現する英子のフレッシュさが加わり、痛みと輝きが同居する“青春”が生まれた。
「自分が楽しく歌える方がずっと大切で幸せなことだと思う」という七海の言葉で気づきを得て、音楽が好きで堪らない気持ちを溢れさせた英子の歌が、どんな形であれ音楽の道で生きていくという夢を叶えた七海を肯定する。同じ目標を追うライバルではあるが、蹴落とし合うのではなく互いに高め合う。2人は“好敵手”と書いて“友”と呼びたくなるような関係だ。
一方、孔明も潜入したKEY TIMEの事務所で好敵手の唐澤と出会う。10万いいね企画の期限3日前にどこかでAZALEAのゲリラライブを敢行し、そこで掲示されるQRコードを読み取って特設サイトでいいねを行うと、抽選で100名に100万円が当たるという作戦を練っていた唐澤。所属アーティストを売り出すためなら手段を選ばないという悪名通りだが、ライブ当日に実際は使う予定がない楽器のチューニングを行う七海たちをバカにしたスタッフを「プレイヤーにはプレイヤーの誇りがある。敬意を忘れるな」と諭す姿からも彼なりに3人を大切に育ててきたことが伝わってきた。
そんな唐澤を欺くべく、AZALEAのために集まったファンの前で英子に新曲を披露させるという大胆な手段に打って出た孔明。「勝負する際は相手を己のいくさ場に引き込むべし」が孔明の鉄則のはずだが……その勝敗が気になるところだ。
■放送情報
『パリピ孔明』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00~22:54放送
出演:向井理、上白石萌歌、菅原小春、宮世琉弥、八木莉可子、森崎ウィン、関口メンディー、アヴちゃん(女王蜂)、ELLY、ディーン・フジオカ、森山未來ほか
原作:『パリピ孔明』四葉夕ト(原作)、小川亮(漫画)(講談社『ヤングマガジン』連載)
脚本:根本ノンジ
企画:髙木由佳(フジテレビ)
プロデューサー:八尾香澄
演出:渋江修平ほか
音楽:近谷直之
制作協力:C&Iエンタテインメント
制作著作:フジテレビ
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