『真夏のシンデレラ』夏海と健人に訪れた恋のハッピーエンド 愛梨と理沙が選んだ恋の顛末

 雨の中、夏海(森七菜)を迎えに行った匠(神尾楓珠)。傘を渡し、別々の帰路に着こうとした矢先、夏海が渡る横断歩道に向かって一台の車が突っ込んでくる。そこに匠が駆け寄ろうとした瞬間で幕を下ろした前回のエピソード。結局2人とも大事には至らなかったが、匠は足を骨折し大工として仕事を続けることが難しい状態に。健人(間宮祥太朗)に連絡ひとつせずに匠に付き添っていた夏海は、匠の人生を台無しにしたと責任を感じ、健人に別れを告げるのである。

 9月18日に最終回を迎えた『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)。東京に暮らす高学歴の青年たちと、海辺の町(江ノ島)に暮らす同じ年頃のヒロインたちを軸にした男女8人の“一夏の恋”を描いてきたドラマである以上、夏の終わりを迎えると同時に求められるのはそれぞれの恋の顛末に他ならない。その至極当然な流れに即した最終話を迎える上で、先述のプレファイナルの展開はいささか急なものに思えてならない。何はともあれ、まずはメインカップル以外の2組の結末からまとめていこう。

 前回まではうまいことまとまりそうな雰囲気もあった理沙(仁村紗和)と宗佑(水上恒司)だったが、医師である宗佑に突然九州への転勤の話が舞い込む。宗佑は理沙に一緒に行こうとプロポーズを交えながら誘うのだが、理沙はまだ幼い息子の春樹(石塚陸翔)の育つ環境を優先する。これは第9話の終盤、Koholaで元夫の翔平(森崎ウィン)に話していたことと結びつく予想通りの流れであり、理沙の決心は固かったというわけだ。

 一方で、修(萩原利久)と愛梨(吉川愛)が別れたことを受けて、愛梨に想いを告げた守(白濱亜嵐)はあえなく撃沈。それでも守は、愛梨のことが忘れられずにいる修に助け舟を出し、修と愛梨は無事に復縁へとこぎつける。たしかに元々釈然としない理由で破局を迎えたのだから、このぐらいあっさりしていても問題なかろう。修、愛梨、守の3人による、友情と恋愛感情が入り混じった関係はそのまま保たれたということであり、それはそれで悪くない落としどころである。

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