『らんまん』や大河ドラマで存在感を放つ芹澤興人 石井裕也監督も認めるプロ意識の高さ

 『舟を編む』(2013年)で石井裕也監督作に出演してから、芹澤は『ぼくたちの家族』(2014年)、『生きちゃった』(2020年)、『茜色に焼かれる』(2021年)、『アジアの天使』(2021年)と、石井監督の映画の常連に。

 韓国で撮影された池松壮亮主演の『アジアの天使』には、芹澤のプロ意識の高さが表れている。芹澤は天使役を演じたが、撮影地は真冬の漢江。メイキングには、ほぼ裸に近い天使の衣装のまま、石井監督と演技プランを話し合う芹澤の姿が捉えられている。(※)このような状況でも天使を演じ切った芹澤は本当に素晴らしいと思うし、撮影に向けて韓国語能力試験(TOPIK)4級を取得した芹澤が、韓国語を話す役を演じるところをぜひ観てみたい。

 芹澤の演じたキャラクターで、筆者が特に好きなのは、今泉力哉監督作『あの頃。』(2021年)のナカウチだ。松坂桃李が演じた主人公・劔とのゆる~いやり取りには心が温かくなり、個性的な登場人物が多い本作で、ナカウチは一服の清涼剤のような存在だった。

 『らんまん』で芹澤が演じる居酒屋の店主・荒谷は、手拭いを首にかけ、徳利から直接酒を飲む無精ひげの男。そんな荒谷が寿恵子の心をどのように動かすのか、観るのが楽しみでたまらない。

※ https://natalie.mu/eiga/news/435100

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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