『ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦』が待ちきれない! 烏野×音駒に映画館で会える喜び

 『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)2012年12号より連載を開始、バレーボールに青春を掛ける高校生たちを描いた『ハイキュー‼』。かねてより、劇場版FINALシリーズ2部作が発表されていたが、このたび『ハイキュー‼ FINAL』の第1部のタイトルが『劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦』であることが決定した。「ゴミ捨て場の決戦」は原作でも人気の高いエピソードだ。

特別な関係の烏野と音駒の運命の一戦

 「ゴミ捨て場の決戦」は主人公・日向翔陽擁する烏野高校と、日向の親友でライバルである孤爪研磨がセッターを務める音駒高校による春高での対戦だ。

 物語の序盤から共に合宿で汗を流すなど切磋琢磨する様子が描かれてきた2校。もともと、2校の監督がライバル同士で付き合いは長い。烏と猫の対決、ということで通称「ゴミ捨て場の対決」と呼ばれていたのだ。

 その後、監督たちが引退したことにより疎遠になっていたが、さまざまなめぐりあわせも重なり、交流が復活していた。合宿を経て、全国大会での対戦は互いにとって口にはしないものの悲願。合宿中には友情が育まれていただけでなく、ライバルとしての関係、師弟関係も結ばれ、一言では言い表せない強い絆が結ばれていた。

 そんな2校がネットを挟んで同じコートに立ち、相対する。手加減もお遊びも一切なし。ガチンコ対決が繰り広げられる。

正反対のタイプの2校の駆け引きと成長

 守りの音駒に対し、攻めの烏野。音駒の守備に烏野側の心が折れるのではないか、と想像してしまうが、烏野に超攻撃型のセッター影山がいる。巧みに攻め方を変えて翻弄していく。一方、音駒は音駒でその攻撃を封じ込める檻を作っていく。音駒のプレーは「守りは最大の攻撃」であることを実感させてくれる。

 力の均衡が崩れる瞬間があれば、一気に形勢が傾きそうなものだが、崩れない。緊迫した試合は息をのむ。そんな中で成長していく両校。

 「すごいものを見ると自分の中の『できそう』のラインが少し更新されるよね」と孤爪が言うが、まさにゴミ捨て場の決戦はその繰り返し。

 さらにチームとしての成長だけではない。個人としての成長もある。バレーボールに対して拗らせた考え方を持っていた烏野のミドルブロッカー月島を開眼させた音駒のキャプテンでミドルブロッカーの黒尾の師弟対決。影山と孤爪のセッター対決。そして日向と孤爪の親友対決。互いを知り尽くしているからこそ、生まれるプレーがあり、成長がある。

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