『ノキドア』消えた女子高生に対する「ふつう」への違和感 松村北斗の印象的な“笑み”も
「今この瞬間にも謎を解かないと……人が死ぬ」
『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)第4話。御殿場倒理(松村北斗)と片無氷雨(西畑大吾)のもとに舞い込んだのは、女子高生・高橋優花(藤野涼子)からの人探しの依頼。「そっちに行く」と合図を送って地下通路に入った友人・潮路岬が、そのまま姿を消したというのだ。
岬は、自ら姿を消したのか。それとも、何かの事件に巻き込まれたのかーー。岬が消えた地下通路は“ホットスポット=犯罪多発地点”であり、少し前に児童の連れ去りが起きていた。そのため、倒理と氷雨は事件の可能性を視野に入れて推理を行うが、岬がいなくなってから経過した時間は、すでに50時間以上。もしも事件だった場合、発生から48時間後には生存率が50%を切り、その後はどんどん低下していく。
一刻もはやく事件を解決し、岬の命を救うために、倒理と氷雨が立ち上がる……というのが、第4話の流れだった。
第2話以降、事件編と解決編の“2話完結”で放送されるようになった『ノキドア』。おそらく、次週の解決編では、倒理と氷雨が、多発している誘拐事件の謎を解きながら、岬の居場所を突き止めてくれることだろう。
ただ、まだ岬の失踪が誘拐事件にリンクしているのか、そもそも事件性があるのかはハッキリしていない。事件だと仮定して謎を解くのは、来週の倒理と氷雨にお任せするとして、本稿では“岬が自ら姿を消した説”を考えていきたいと思う。
倒理と氷雨が、情報収集のために「岬はどんな人物だったか?」と聞き込みを行った時、彼女の周辺の人物はみな口をそろえて「ふつう」と答えていた。この言葉に、違和感を抱いた人はいないだろうか。
本当に仲の良い友人のことを、「どんな人?」と聞かれた時、「ふつう」と答える人は少ないと思う。相手のことを分かっているからこそ、「こんなにすごい人なんだよ」と魅力をアピールしたり、「でもちょっとわがままなところもあってね」なんて軽口を叩くかもしれない。
逆に、そこまで知らない間柄だと、「あの子ってふつうだな」と思ったりする。きっと、私が知らないだけで、“あの子”にもたくさんの変わったところや、個性的な魅力があるはずなのに。