眞島秀和、年齢を重ねて気づいた役柄ごとの面白さ 愛犬への並々ならぬ愛情も
「第22回テレビ朝日新人シナリオ大賞」で大賞を受賞した新進気鋭の脚本家・若杉栞南が手掛けるテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『ハレーションラブ』。
本作は、母と一緒に写真店を営む主人公・深山朱莉(髙橋ひかる)が、謎の男・浅海恭介(眞島秀和)のフィルムを現像したことをきっかけに、平和だと思っていた街で次々と不穏な事件が起き始めるラブサスペンス。
そんな本作の鍵を握る謎の男・浅海を演じる眞島秀和に、若い世代との共演で意識していることや七夕の印象的な思い出について聞いた。(編集部)
髙橋ひかるは「周囲をリードしていくスタンスが素敵な方」
――まずは、作品の印象を聞かせてください。
眞島秀和(以下、眞島):20代前半の本当に若い脚本家の方が書いたと聞いていましたが、メインの舞台となるのが写真屋さんで。すごく新しい世代の人が書いたものなのに、フィルムだったり、写真のネガだったり、どこか懐かしい匂いのするアイテムがたくさん出てくるサスペンスなんだなと思いました。
――脚本家さんから想像するものとギャップがあったと。
眞島:はい。そういうデジタルじゃないものに対する思い入れは、僕ら世代にとって身近なものなので、すごく読みやすかったですね。
――まだクランクインしたばかりとのことですが(※取材時)、ここから撮影を重ねて、徐々に役を作っていくのでしょうか。
眞島:そうですね。やっぱり監督の演出の意図も、実際に撮影を重ねていかなければわからないものなので。あとは共演者の芝居であったり、その辺のペースを早く掴みたいなっていう感じです。
――昔は役をガチガチに固めていた、みたいな時代もありましたか?
眞島:役を固めていくようなことは、性格的にあまりないですね。とりあえずセリフはちゃんと覚えて(笑)、あとはどういう演出でも対応できるように、柔らかくしていくようにしています。こういうセットなんだとか、こういう建物なんだとか、こういう物があるんだとか、現場に行ってみないとまずわからないことなので、昔からそこは変わらないです。現場に入ってからは「なるほど、そういう演出なんだ。面白いな」と思いながらやるときもあるし、なんとなく思いついたことを相談するときもあるし。そのとき、そのときですかね。
――では、まだ浅海がどのようなキャラクターになっていくのか、眞島さんにも?
眞島:わからないです(笑)。どういう表情になるのか、どういう声のトーンになっていくのか……。
――本作は“ラブサスペンス”ですが、そのあたりで意識することは?
眞島:“ラブ”はそれほど意識していませんが、サスペンス要素としては、それぞれの人物に怪しく見える瞬間があったり、いろんな謎解きをしていくのが面白い部分でもあるので、その役割をちゃんと果たしたいなと思っています。
――原作のない、オリジナル作品の魅力についてはいかがでしょうか。
眞島:こういう新人脚本家の方に、オリジナルで連ドラの脚本を書かせる土曜ナイトドラマって素敵だね、と思っています。「一緒に良い作品を作っていこう」という想いが素晴らしいなと。そういうところに参加できるのが嬉しいし、やりがいもあります。
――主演を務める髙橋ひかるさんの印象も聞かせてください。
眞島:とても頼もしいです。お若いのに、スタッフに対する気配りとか、「みんなで面白いものを作っていきましょう」というような、周囲をリードしていくスタンスが素敵な方だな、という印象です。
――髙橋さんは、まだ21歳ということで……。
眞島:21歳!? すごいな……。
――眞島さんの21歳の頃は、いかがでしたか?
眞島:「いかがでしたか?」という質問に答えるのも恥ずかしいくらい子どもでしたよ(笑)。まだ「芝居がやりたいな」と思いはじめたくらいの頃で、あまり面白みのない大学生だったんじゃないですかね。だからこそ、髙橋さんの年齢を聞いてびっくりしちゃいました。