『キングダム 運命の炎』山﨑賢人が問われているもの タイトルを背負う俳優としての変化
そんな今年の山﨑の俳優活動は、CMへの出演を除けばいまのところ本作だけ。出演作が乱立しているフィーバー状態だった数年前までの彼と比べると、現在の山﨑は一つひとつの作品に、役に、慎重に丁寧に取り組んでいる印象が強くある。むろん、数年前がとにかく数ばかりをこなしていたのだと言いたいわけではない。
昨年は『キングダム2 遥かなる大地へ』のほかに、主演を務めた日曜劇場『アトムの童』(TBS系)の放送と、これまた主演を務めた『今際の国のアリス』のシーズン2(Netflix)の配信があっただけ。すべて主演だが、これだけだ。この3作品を並べただけでエンタメ界の現在の彼の立ち位置が分かるというものだが、一時期と比べれば数は減っていたりもする。
『キングダム 運命の炎』は前半と後半で二度盛り上がる! サプライズキャストにも大興奮
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俳優というものは、頻繁に目にしているうちはその変化を認識しづらいものだ。作品を重ねるごとに俳優個人が成長していても、観客/視聴者にはそれが明確なものとしては伝わらない。しかし、目にする機会がかぎられてくると、その変化ぶりは手に取るように分かる顕著なものだったりもするのだ。
現在の山﨑はがしゃらに突っ走るだけでなく、引くところは引き、それでもここぞというときは人気シリーズを背負う人間としてどっしりと構えてみせている。この押し引きや構えこそが、次なる第4作につながるものなのだろう。
■公開情報
『キングダム 運命の炎』
全国公開中
出演:山﨑賢人、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名、満島真之介、岡山天音、三浦貴大、杏、山田裕貴、髙嶋政宏、要潤、加藤雅也、高橋光臣、平山祐介、片岡愛之助、山本耕史、長澤まさみ、玉木宏、佐藤浩市、大沢たかお
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉、原泰久
原作:原泰久『キングダム』(集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
音楽:やまだ豊
配給:東宝
©︎原泰久/集英社 ©︎2023映画「キングダム」製作委員会
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