『こっち向いてよ向井くん』赤楚衛二に立ちはだかった新たなハードル それぞれの“結婚観”

 向井くん(赤楚衛二)に新たなハードルが立ちはだかる。『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)の第3話では、向井くんが過去に会っていた人と“出会いなおす”様子が描かれた。だがそこについて回るのは「結婚」の二文字。向井くんにとってちょっとウキウキする未来を想像させる結婚は、妹の麻美(藤原さくら)にとっては元気(岡山天音)との関係を揺るがすものになった。

 なかなか思うように恋愛ができないでいる向井くんに、3年前に会ったきり音沙汰のなかったチカ(藤間爽子)から連絡がくる。久しぶりにチカと会って、気張らずとも会話の続く心地よい空気を感じた向井くん。すると、チカは自分が婚活疲れをしていることを吐露し、向井くんになにかと結婚を匂わせ始める。はじめは動揺する向井くんだが、チカと過ごすうち徐々に「幸せな結婚」を思い描くように。そんな将来も悪くないと結婚を前提としたお付き合いをはじめ、ブライダルフェアにも行くことにした。その頃、麻美は元気との関係にモヤモヤした気持ちを抱え、家を出ていってしまう。麻美は、結婚したことで大黒柱と意気込む元気の姿にいたたまれなさを感じているようだ。さらには自分たちの関係を結婚という制度に定義づけされることにも違和感を持っており、結婚を解消しようとしていた……。

 人によって価値観が大きく変わる「結婚」。チカのように結婚に適した人を探し、結婚をゴールに恋愛をする人もいれば、麻美のようにお互い愛し合っているにもかかわらず結婚でバランスを崩してしまうケースも。また、洸稀(波瑠)は結婚する気のない男性に惹かれているが、自分自身も結婚を考えていないのだろうか。

 第3話では女性キャラクターが抱える結婚観が物語の軸になっており、向井くんも恋愛の先に結婚があることを意識するようになる。ただここで気になるのは、向井くんがなんとなくチカの結婚観に乗っかってしまっているように見えることだ。河西(内藤秀一郎)の話を聞いたときの反応を見る限り、向井くんはまだ結婚を前提とした付き合いの本質をわかっていないようにも見える。さらに思い描く妄想の中の結婚は、幸せに満ち溢れた景色。どんなことがあっても2人で乗り越えるという覚悟がそこに感じられないことから、向井くんとチカが同じ歩幅で前に進めるのかに不安が募る。

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