9月1日に公開される山田洋次監督最新作『こんにちは、母さん』の本編映像と新場面写真が公開された。

　本作は、『男はつらいよ』シリーズ、『釣りバカ日誌』シリーズなどを手がけてきた山田監督の最新作で、いつまでも変わらない母の愛を描いた家族の物語。原作は、劇作家であり演出家としても数々の舞台を創ってきた永井愛の同名戯曲。山田監督にとって90本目となる本作の主演を務めるのは吉永小百合。共演には、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌らが名を連ねている。

　大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘との関係に頭を悩ませる神崎昭夫（大泉洋）は、久しぶりに母・福江（吉永小百合）が暮らす東京下町の実家を訪れる。しかし、迎えてくれた母の様子が、どうもおかしい……。割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。おまけに恋愛までしているようだ。久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされていく。

　公開された本編映像は、福江にデリカシーのない態度を取る昭夫に対し、「おばあちゃんの前で牧師さんの悪口を言わないで」と真剣な様子で釘を刺す舞（永野芽郁）の姿から始まる。聞く耳を持たない昭夫に畳み掛けるように、舞は福江の荻生（寺尾聰）に対する想いを告げ、昭夫が目を丸くし思わず言葉を失う様子が映し出されている。さらに、「もしかして結婚するかもしれない！　素敵！」と喜ぶ舞に対し、顔を歪め「やめてくれよ、もう...…」とぼやく昭夫の対照的なリアクションも確認できる。映像は、福江に対し、仕事にブライベートに悩みが尽きず余裕のない昭夫が、「いい加減にしろ！」と布団に八つ当たりをする情けない姿で締めくくられている。

　あわせて公開された場面写真では、着物に身を包んだ福江と荻生が隅田川を散歩をするデートシーンや、食卓を囲む神崎家、昭夫の同僚・木部（宮藤官九郎）や下町の住民たちがただならぬ剣幕で昭夫を見つめる様子、荻生に優しく微笑む福江の姿、散らかった部屋で一人カップ麺をすする昭夫の姿などが切り取られている。

■公開情報
『こんにちは、母さん』
9月1日（金）全国ロードショー
出演：吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌、加藤ローサ、田口浩正、北山雅康、松野太紀、広岡由里子、シルクロード（フィッシャーズ）、明生（立浪部屋）、名塚佳織、神戸浩
監督：山田洋次
脚本：山田洋次、朝原雄三
原作：永井愛
企画・配給：松竹
©2023「こんにちは、母さん」製作委員会
公式サイト：https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/