『シークレット・インベージョン』をネタバレありで考察 注目すべき4人のキャラクター

なぜフューリーはアベンジャーズを招聘しないのか?

 このドラマの大きなポイントは、なぜフューリーがこの緊急事態にアベンジャーズや他のヒーローたちを呼ばないかということです。ぶっちゃけウルトロン級の危機なのにです。
これについては第2話でフューリーがローズ大佐(ドン・チードル/アイアンマンの盟友ウォーマシーンですね)にこう説明します。

 要はアベンジャーズを呼んで彼らがスクラル人と対決したら、スクラル人はアベンジャーズに化け、悪さをして彼らをテロリストに仕立てるだろうと。だからアベンジャーズとスクラル人を接触させたくないわけです。

 ただフューリーはもっと深い意味でこのことを心配しているのかもしれません。2つの可能性があって、そもそもアベンジャーズの中にすでにスクラル人が潜入しているかもしれず、アベンジャーズですら信頼できなくなっている。

 もう1つはフューリーはグラヴィクのスーパースクラル人計画をうすうす気づいていて、アベンジャーズの能力までコピーされたらたまったもんじゃないと恐れているのかもしれません。さらに「これは俺の戦いだからだ」と言っているのは、そもそもスクラル人を地球に呼んだのが自分だからで責任を感じているのかも。

この4人に注目

 このドラマは第1話から衝撃的な展開でニック・フューリーの右腕だったマリア・ヒル(コビー・スマルダーズ)がグラヴィクに撃たれて死んでしまうのです!

 このマリア・ヒルの退場にファンは動揺していますが、死んだと見せかけて生きている可能性もあります。またこのマリア・ヒル自体がスクラル人かもしれない。『スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム』の時のマリア・ヒルはスクラル人でしたから。さらに『エージェント・オブ・シールド』で死んだはずのコールソン(クラーク・グレッグ)が復活しましたよね。だからマリア・ヒルを生き返らせる方法があってもおかしくはない。というわけで第1話で死んだもののマリア・ヒルがこの先登場するのか気になります。

 次に注目したいのはローズ大佐。第2話でフューリーをクビにするという嫌な奴になっていました。ローズ大佐と言えばヒーローですよね。このキャラ変にちょっとビックリなのですが、このローズ大佐ももしかするとスクラル人かもしれません。これは、日本語字幕や日本語吹替版だと見落とすのですが、ローズ大佐がフューリーに「あなたはクビです」というくだり、英語字幕で確認するとフューリーのことを「ニック」と呼んでいます。フューリーは基本、自分のことをフューリーとしか呼ばせないという設定があります。それ故『キャプテン・マーベル』の時、上司がフューリーと言わなかったので彼がスクラル人だと見抜いたという場面がある。ローズ大佐はそれまでずっとフューリーのことを「フューリー」と呼んでいたのにここだけニックと言ってしまう。なんか意味深ですよね。

 そしてガイア。結局彼女は父タロス側についていて、スパイとしてグラヴィクのところに潜入していました。けれど、それがバレて第3話でグラヴィクに射殺される。

 なのですが、このガイアを演じているのは、あのエミリア・クラーク。そう『ゲーム・オブ・スローンズ』のデナーリス・ターガリエン、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のキーラを演じていた女優さんです。彼女があっさりここで退場とは思えない。

 ここで気になるのは同じく第3話で、タロスに手を傷つけられたグラヴィクが驚異的な治癒能力を見せるんです。スクラル人にこういう能力はないはず。第2話で指を切り落とされたスクラル人は再生しなかった。つまり、グラヴィクはスーパースクラル人化しており、驚異的な治癒能力を身に付けている。そして、ガイアももしかするとグラヴィックの目を盗みこの力を得ている可能性があります。だとすると、彼女は生き返る可能性大。このスーパースクラル人化装置にグルートと『アイアンマン3』に出てきたエクストリミス(強化人間を作る技術)の名があったので、このエクストリミスの力ではないでしょうか?

 最後に気になるのはプリシラ。第3話でとある人物から電話を受け、謎の行動をしています。この電話の主の声がローズ大佐の声に似ているという説が!(確かにこのシーン、観直すと似ている) もしかするとスクラル人かもしれないローズ大佐とプリシラが裏でつながっている? ちなみにこのプリシラ役のシャーレイン・ウッダードは、M・ナイト・シャマラン監督のアメコミテーマの異色作『アンブレイカブル』でサミュエル・L・ジャクソンの母親役を演じています。

 まだ3話=前半が終わったばかりなのにこれだけ盛り上がる、それが『シークレット・インベージョン』なのです。

■配信情報
『シークレット・インベージョン』
ディズニープラスにて独占配信中
©︎2023 Marvel

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