『あなたがしてくれなくても』みちと陽一の結婚は“無駄”だったのか？ 特別編で見えたもの
みちと陽一の間には、子どもを持つかどうかという決定的な溝があった。それでも、みちは陽一と歩む未来を諦めきれない。「みちの子どもがほしい」なんて言葉を言いそうにない陽一だからこそ忘れられない。
しかし、陽一も努力して変わっていこうとしていた。子連れの母親にみちを重ね、自分の子どもがいる未来を必死で思い描こうと変化していた。そして、みちも自分ばかり気持ちを押しつけていたことに反省するところもあった。その問題が最終話までに2人の間で解決されたわけではない。けれど、まだ2人なりの答えを見つけていける可能性もなくはない。そんなエンディングだったように思う。
離婚までしたのに？ あんなに傷つけ合ったのに？ 新名夫妻まで巻き込んだのに？ ……と、ツッコミを入れたくなる気持ちもあるけれど。その回り道も含めて、みちと陽一カップルの「結婚」なのだと思うことにしよう。それも彼らにとってかけがえのない人生の一部。泣いても、転んでも、どんな結果になっても。人生には、きっと無駄なことなんてない、そう腹をくくったみちが2カ月前よりもグッとたくましく感じた。
■配信情報
木曜劇場『あなたがしてくれなくても 特別編』
TVer、FODにて配信中
出演：奈緒、岩田剛典、田中みな実、永山瑛太、さとうほなみ、武田玲奈、宇野祥平、MEGUMI、大塚寧々ほか
原作：ハルノ晴『あなたがしてくれなくても』（双葉社）
脚本：市川貴幸、おかざきさとこ、黒田狭
演出：西谷弘
プロデュース：三竿玲子
主題歌：稲葉浩志「Stray Hearts」（VERMILLION RECORDS）
挿入歌：稲葉浩志「ダンスはうまく踊れない」（VERMILLION RECORDS）
音楽：菅野祐悟
©︎フジテレビ
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