『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編、山寺宏一がさらに増幅させる憎珀天のラスボス感
フジテレビ系にて放送中のテレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編。最近新たに発表されたキャストとして話題を呼んだのが、憎珀天役の山寺宏一である。
山寺といえば、言うまでもなく大ベテラン声優。『それいけ!アンパンマン』のチーズ役からディズニー作品など誰もが知っている国民的人気アニメをはじめ、数多くの作品に出演している。加えて、声優業だけでなく、俳優や番組MC、ナレーターまで幅広く活動してきた。
そんな山寺宏一が、「刀鍛冶の里編」の後半で『鬼滅の刃』に合流。自身のTwitterで「この役は僕にとって大きなチャレンジ」と発信していたのが印象に残る。
山寺は第7話「極悪人」で憎珀天役として初登場。実際に第7話を観ていて、憎珀天を演じているのが山寺宏一だとは全く気がつかなかった。SNSでも、エンドロールを見て驚く人たちがほとんどだった印象だ。これまで多数の役を演じてきたのにもかかわらず、さらに新しい声を出せることに、山寺宏一の器用さを改めて実感した。また、山寺宏一がキャスティングされたことにより、憎珀天はより強敵な相手として映る。炭治郎役の花江夏樹も「どうやって勝てばいいんだ…!?」とツイートしていた。
憎珀天とは、上弦の肆・半天狗が分裂して生まれた鬼・積怒が、同じく半天狗が分裂した鬼・可楽、空喜、哀絶を吸収した姿である。「憎」と書かれた連鼓(小さな太鼓が連なったもの)を背負い、容姿は喜怒哀楽の鬼よりも若返っている。炭治郎たちが半天狗(本体)の頸を斬ろうとしたことに対して「極悪非道」「鬼畜の所業」と怒っていた。喜怒哀楽たちのように感情的に怒るのではなく、冷静さを保ちつつも憎しみが滲み出ている口調で責める。
憎珀天は血鬼術で樹木の竜「石竜子(トカゲ)」を生み出し、次々と攻撃を仕掛けていく。「石竜子」は、5本の長い頸をくねらせ、炭治郎を丸呑みしようと襲う。「石竜子」の大きな特徴は、喜怒哀楽の鬼の能力を、さらに威力を増して使うことができる点だ。空喜のように超音波を放ったり、積怒のように稲妻を発したりと、憎珀天の司令の通りに動く。第9話では、絶えず続く攻撃に、炭治郎たちは段々と追い込まれていった。