『良くも、悪くも、だって母親』イ・ドヒョンが記憶を取り戻す アン・ウンジンと反撃開始
この場面のイ・ドヒョンとラ・ミランの圧巻の演技は、観ていて涙がこみ上げてくる。ヨンスンが自分の命が尽きる前にガンホに永遠に謝罪できなくなることを恐れていたことが明かされ、母の思いと、それを受け止める息子ガンホの思いに感動させられた。
さらに、本作で「どうしようもないドラ息子」的な立場にいる、パン・サムシク(ユ・インス)の父が、息子サムシクへ放った「我が子に厳しくする親の気持ちがわかるか? 問題を起こしても、チンピラになっても構わない、ただ生きていてくれればいい」という言葉は、過激な表現ながら、親心をよく表していた。親の究極の気持ちというのは、こうなのだろうと思わせる、力のあるセリフだ。親たちが子どもたちを思い、親たちなりに精一杯右往左往する姿。その姿に正解も不正解もなく、ただそれぞれが一生懸命にできることをしている姿は、不器用で泥臭い。ガンホ、ミジュ、サムシクは、その姿の奥にある愛情を感じ取る。
これまで孤軍奮闘していたガンホだが、記憶を取り戻し、ミジュとサムシクという仲間もでき、ここから反撃へ転じるターンとなった。物語は最高潮の盛り上がりを見せ、残すところあと2話。ガンホが決着をつけ、父の仇をうち、晴れて双子の父親としてミジュと子どもたちと晴れやかに暮らせるであろうその時に、どうか母ヨンスンの笑顔も共にあってほしいと願いながら、ガンホの決着を見届けたい。
■配信情報
『良くも、悪くも、だって母親』
Netflixにて配信中
出演:ラ・ミラン、イ・ドヒョン、アン・ウンジン
原作・制作:シム・ナヨン、ペ・セヨン
(写真はJTBC公式サイトより)