小芝風花は“週末ヒロイン”? 1週間の疲れを吹き飛ばす『波よ聞いてくれ』への期待
「なんかさ、最近、重いものが観れなくなってきちゃって……」
4月期ドラマが始まるのを前に、ドラマ好きの友達と「ドラマクラブ」(©『ブラッシュアップライフ』)活動をした。その際、その中のひとりの友人がつぶやいたのが冒頭の言葉。私も同意見だった。向かい側の席に座っていた他の2人もうなずきながら聞いていた。
コロナ禍、戦争、それによる物価上昇などなど、暗いニュースが続いて気が滅入ってくる。そんな時代だからこそ、クスッだったり、スカッだったり、キュンキュンだったり、少しでも明るい気持ちにしてくれるドラマが求められる傾向が強まっているのだろう。
『ブラッシュアップライフ』は優れた“テレビドラマ論”だ ありふれた無数の愛おしい“今”
ドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)を観ていると、思わず考える。自分ならどうするかと。そして無数の「あったかもしれな…
例えば、1月期の『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)。バカリズムが脚本を担当した、平凡な女性が平凡な人生をやり直す地元系タイムリープ・ヒューマン・コメディは幅広い世代の共感を呼んだ。それは、あーちん(安藤サクラ)、みーぽん(木南晴夏)、なっち(夏帆)、まりりん(水川あさみ)の仲良し4人組を筆頭に、「ドラマにすることもない」日々を真面目に楽しく生きる北熊谷の人たちの姿が、日曜日の夜のサザエさん症候群な私たちを「私は、人生一周目だから失敗してもしょうがないよね。また明日から頑張ろう!」という気持ちにさせてくれたからだろう。
一方で、視聴者満足度の高かった『罠の戦争』(カンテレ・フジテレビ系)は、ハラハラのちスカッと系。草彅剛演じる鷲津亨が罠にはめられたふりをして、復讐相手である権力者を次々と罠にはめて失脚させていくストーリーが観ている人に強烈なカタルシスを与えてくれた。
「コメディ」と「カタルシス」要素で、4月クールのドラマを見てみる。その両方を兼ね備えるのが、金曜ナイトドラマ『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)だ。沙村広明による、『月刊アフタヌーン』(講談社)で連載中の大人気コミックが原作。北海道札幌市を舞台に、スープカレー店でアルバイトをする主人公・鼓田ミナレがひょんなことからラジオパーソナリティとしてデビューし、奮闘する姿を描いている。
小芝風花、人生初の金髪でラジオパーソナリティー役に 『波よ聞いてくれ』ドラマ化決定
小芝風花が主演を務める連続ドラマ『波よ聞いてくれ』が、テレビ朝日の金曜ナイトドラマ枠で4月より放送されることが決定した。 本…
この破天荒な“やさぐれ女”ミナレを演じるのは、小芝風花だ。原作の沙村をして「小芝風花さんが主演だと聞いて、『え? こんな可憐そうな女優さんがミナレ(=めちゃくちゃな女)を!?』と驚いた」と語るほどの新境地。小芝も「私自身とミナレという人物がかけ離れている印象だったので、『この役を私が演じるんだ!?』と驚きました」と最初の印象を明かしている。
小芝は今作の役作りのために人生で初めて髪を金髪に染めている。「この役に挑むからには絶対に金髪にしたかったんです! キャラクターの雰囲気を掴むためにお酒を飲みながら台本を読んでいます(笑)」と体当たりで挑む。(※)