神木隆之介×浜辺美波による“お祭り”な朝ドラが開幕 『らんまん』第1週の見どころを解説
また、この『らんまん』は牧野富太郎をモデルにしてはいるが、史実をそのまま描いていくわけではなく、朝ドラとして大胆にアレンジしている。ポイントは大河ではなく、朝ドラだということ。造り酒屋「峰屋」の跡取り息子でありながら「植物分類学」に魅了された万太郎は、その道に進むことに葛藤する。活発で好奇心旺盛な、自分の才能を開花させていく寿恵子に、番頭の息子として抱いてはいけない感情が芽生えていく竹雄、女人禁制である酒蔵に迷い込んだことがきっかけとなり酒造りに魅了されていく万太郎の姉の綾(佐久間由衣)と、一人ひとりの生き方が我々視聴者の朝に勇気を与えてくれるはずだ。
先の記者会見で印象的だったのは、松川の「『らんまん』はお祭りだと思っていて、表も裏も全部見せて楽しく賑やかに盛り上がっていただきたい」という言葉だった。先述した事前番組やガイドブック、さらには各番組SNSでは、そこまでネタバレを気にしない自由なスタンスが伺える。逆に言えば、それでもなお楽しんでもらえる自信があるとも捉えられるだろう。そこに便乗して第1週の見どころを語れば、万太郎を演じる森優理斗と母・ヒサ役の広末涼子の演技の素晴らしさ。広末も会見の場で、開口一番に「家族で号泣した」と話していたが、4月7日(金曜日)放送の第5話はその回にあたる。試写会では涙を拭う記者も見られ、その一人が筆者でもある
春らんまん。新生活の始まる4月3日、新たな朝ドラ『らんまん』の幕が開ける。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』
【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK