『大病院占拠』和泉が鬼の仲間である可能性は? 鬼たちの目的から内通者を考察

 櫻井翔主演の日本テレビ系土曜ドラマ『大病院占拠』。第5話では病院内にいる鬼たち全員がマスクを取り正体を現し、そして警察内に内通者がいるという新たな問題が浮上した。そこで鬼たちの目的を整理しつつ、内通者は誰なのかを考察する。

ベースにあるのは鬼たちそれぞれの復讐劇

 たとえば緑鬼/周防誠(村上淳)は、一人娘のあかりを違法ドラッグで死に至らしめた医師・土佐(笠原秀幸)への復讐だった。橙鬼(森田甘路)と茶鬼(大水洋介)の兄弟も、白衣を着た若い男性(兄弟だろうか?)の写真を見つめていたことから、彼の死に関係する復讐だと予想できる。

 さらに灰鬼/常陸潔(水橋研二)は界星堂病院の心療内科医であり、三郎の主治医。そしてその娘が桃鬼/常陸亜理紗(浅川梨奈)だった。桃鬼は血を見ると異常に拒否反応を示すため、2人は犠牲者を出さないことを条件に協力している。母親か友達か、血を流すような惨劇がトラウマとなっていると思われ、父の灰鬼は娘を心配しての付き添いなのだろう。

 また第5話で武蔵親子の救出劇が成功し、青鬼が「これで彼らも分かったでしょう、我が子を失う苦しみが」と言った後、白鬼(真飛聖)が部屋を飛び出して泣き崩れ、黄鬼(柏原収史)が「大丈夫だ」と白鬼を抱きしめた。正式な夫婦かは分からないが、子供を亡くしての復讐だったのだろう。

 黒鬼(ベッキー)と赤鬼(忍成修吾)は現状では謎だ。ただ赤鬼は第4話で「彼には苦しんでもらう」と言っていたことから、武蔵への恨みがあるガソリン事件の関係者か、もしくは単純に警察嫌い、ヒーロー嫌いという線もある。

 そして、リーダーの青鬼はやはりSexy Zoneの菊池風磨だった。青鬼は第4話の冒頭で武蔵に「愛している」と裕子に対して発言させ、さらに別居したことについても懺悔させる。そして「言葉にすることは大事です。愛する人が、いつ目の前から消えるか分かりませんから。素晴らしい懺悔でした」と言っていたことからも、愛する人を突然亡くした過去があるのではないか。

鬼たちの真の目的

 そうした各々の事情がある鬼たちだが、組織としての真の目的は病院内に探している「例の部屋」に関係することだ。第1話でテレビに「新型ステルウイルス集団感染から3年。プレミアム・パナケイア号での対応について政府は適切であったと改めて提言」と船での集団感染のニュースが映しだされていた。また、感染症専門医である播磨院長と甲斐正美(西原亜希)が「あのことを公言する」と揉め、後に甲斐正美が殺害されていた。そのことからも感染に関する秘密が病院に隠されていることが分かり、人質となっている神奈川県知事・長門(筒井真理子)の懺悔もそこに繋がってくるはずだ。

 院長がホテルに出入りしていた理由は様々考えられる。もしかしたらウイルスに感染したVIPが密かにホテルで隔離されていて、それが感染拡大に繋がった、という事情なども考えられそうだ。その中で青鬼の愛する人がウイルスに感染して死に至ったと考えると、青鬼が病院に恨みを持つ人々を集め、病院の罪を暴こうとしているのはほぼ間違いないだろう。鬼たちは皆、あの船に乗っていたのかも知れない。

関連記事