『Get Ready!』鬼才・堤幸彦のトリッキーな演出が炸裂 鈴木亮平のサプライズ出演も

 生き延びる価値を問う闇医者チームは、復讐を誓う安達を助けることを否定しない一方で、安達が殺そうとした暴行犯の命も救う。余命わずかな殺人犯と手負いの被害者のどちらにより生きる価値があるかは一概に言えないが、そのどちらも助けることができるのは医者だけだ。“ジョーカー”下山田(藤原竜也)によると、正体がばれるリスクを冒してまで安達を救おうとした理由は「殺人犯になってほしくなかった」からで、命拾いした恩田たちにエースはその命が期限付きのものであることを告げる。生命という絶対的な基準に立ち、そこから一歩進めてジャッジする本作の新機軸を象徴するエピソードだった。

 池松壮亮や柄本明たちゲストが渾身の芝居を見せる『Get Ready!』だが、第3話では杉本哲太が娘を失った父親の悲哀を余すところなく表現していた。娘役の上野鈴華は映画『ミッドナイトスワン』に服部樹咲演じる一果の友人りん役で出演しており、覚えている人も多いだろう。日向亘、當真あみらフレッシュな10代がレギュラー出演する本作でも存在感を放った。また、ラストでは鈴木亮平が謎の運び屋として出演しており、今後どんな形で関わるか、あるいは一度限りの出演かも含めて気になるところだ。王道の日曜劇場枠で異彩を放つ『Get Ready!』がいろいろな意味で目の離せないドラマになりつつある。

■放送情報
日曜劇場『Get Ready!』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:妻夫木聡、松下奈緒、日向亘、一ノ瀬颯、三石琴乃、橋本マナミ、當真あみ、結城モエ、中山麻聖、田野倉雄太、長見玲亜、矢島健一、片山友希、菅原卓磨、吉田涼哉、川本光貴、伊武雅刀、鹿賀丈史、藤原竜也
演出:堤幸彦、武藤淳、山本剛義
脚本:飯野陽子、山田能龍、川邊優子、金沢知樹、渡辺啓
プロデュース: 武藤淳、植田博樹、鈴木佳那子、市山竜次、佐井大紀
音楽:ノグチリョウ
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/getready_tbs/

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