『東リベ』の世界に再び引き込まれる第2期の幕開け タケミチは壮絶な未来を目撃する

 アニメ『東京リベンジャーズ』(以下『東リベ』)第2期“聖夜決戦編”がスタートした。今期アニメの最大の目玉とも言える『東リベ』は、なんとも不穏な空気で始まった。

 それと同時に、本作の主人公・タケミチが“血のハロウィン編”で紡いできた東卍メンバーの想いを再確認させられるような回でもあり、「これが『東卍』だよな」と、一気にもう一度『東リベ』ワールドに引き込まれる第1話だった。

 第1期最終話「A Cry baby」は、稀咲鉄太が銃でタケミチの足を打ち抜き、松野千冬が殺される壮絶なラストで幕を閉じる。第2期の冒頭から千冬に東京卍會(東卍)を託されたタケミチと、卑劣な稀咲が対峙する構図は、まさに正義と悪の“決戦”を予感させるスタートでもあった。

 佐野万次郎(マイキー)は姿を消し、龍宮寺堅(ドラケン)は死刑囚に。満身創痍のタケミチを助けたのは、出所した羽宮一虎だった。一虎からタケミチが得られた情報は主に3つだ。

・東卍は依然として犯罪組織であること
・旧東卍メンバーの粛清が始まり、既にマイキーは過去から大きく変わってしまったこと
・千堂敦が死んだ事件については稀咲にはアリバイがあること

 一虎に場地の面影を感じたタケミチだったが、出所した一虎から伝わる、過去の東卍への強い愛がそう感じさせたのかもしれない。

 千冬が頼れないくらいに己を見失ってしまっていた現代の自分を悟ったタケミチは、一虎の言葉に奮い起こされ、かつての東卍を取り戻すことを決意する。

 一連の流れを整理しながら、一虎はタケミチを直人の元へと連れて行く。久々の再会を喜ぶタケミチをよそに、直人は殺人の容疑でタケミチを連行し、とある動画を見せる。そこには衝撃の光景が映っていた。

 動画には、千堂敦に殺しの命令をし、部屋を荒らしながらも、泣いて自分の選択を後悔をする現代のタケミチの姿があった。タケミチは動画を見て、次は自分がヒナを殺してしまうことを察する。正義感に溢れたタケミチが悪の道に染まりきってしまうこの場面には、改めてタケミチが遡った時間の長さ、そして重さを感じさせられた。

 タケミチと一緒に私たちもタイムリープを繰り返すわけだが、正直筆者はこの結果にかなり堪えた。冒頭から続く不穏な空気がようやく晴れたと思いきや、事態は過去最悪な状況に陥っていることが明らかになるわけだ。

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