そもそもTAIKOHのキャラクターは当初と少し違っていたそうで、武監督は「よくわかってない部分が多かったので、安田さんとお会いしたことで、あて書きというか、本人のキャラクターをいただいた部分もありました」とTAIKOH誕生秘話についてトーク。あて書きという言葉に、安田は「幸せですよ」としみじみ。「芸能の仕事をしていく上で、自分じゃないキャラクターなのにそこを少しあて書いていただいて、それを観ていただいた方の心に響く瞬間がラッキーだなと感じます」と感慨深げに語った。

　TAIKOHの財団を仕切る謎の美女・山根寧々を演じた中村は「安田さんが演じたことでTAIKOHがうさんくさい存在にならなかったというのが、安田さんが持っていらっしゃる純粋性とリンクしているんだろうなと思いました」とコメント。安田は「嬉しくてやったーっていう感じ。生きてきてラッキー！」と照れた様子で返答した。

　中井はこれまでの3作を振り返り、「流れを作っているのは蔵之介くんでも僕でもなく、おじいさんたちなんです」と断言。「笹野（高史）さんが好き放題おやりになるので、常にツッコミを入れるというのを自分に課して、そういう時間を過ごすことができました（笑）」と言えば、友近も「ずっと観ときたいくらい」とキャスト陣からも笑いがこぼれる場面も。友近は「その場で生まれるやりとりがあった」と明かしたほか、「みんなで暮らしたら楽しいだろうなっていう（笑）。落ち着く穏やかな、微笑ましい現場」と現場の雰囲気を伝えた。

　中井は笑ってしまったエピソードについて、「笹野さんが一番最後の歌を詠むところを歌い上げたでしょ？　あんなの台本に一行もないんです！」と明かすと、会場からも笑いがこぼれる。「いきなりあれをやり始めたんです。おかしいっていうか、あっけにとられて、監督もそのままどうぞみたいな感じだった（笑）」と興奮した様子で語っていた。

　監督、キャスト陣が早くも次回作に意欲を見せた『嘘八百 なにわ夢の陣』は1月6日より全国公開中だ。

■公開情報
『嘘八百 なにわ夢の陣』
全国公開中
出演：中井貴一、佐々木蔵之介、安田章大、中村ゆり、友近、森川葵、前野朋哉、宇野祥平、塚地武雅、吹越満、松尾諭、酒井敏也、桂雀々、山田雅人、土平ドンペイ、Blake Crawford、高田聖子、麿赤兒、芦屋小雁、升毅、笹野高史
監督：武正晴
脚本：今井雅子、足立紳
音楽：富貴晴美
主題歌：桐谷健太「夢のまた夢」（ユニバーサルJ）／作詞：桐谷健太、もゆる／作曲：キヨサク／編曲：SPECIAL OTHERS
製作幹事：東映ビデオ
制作プロダクション：アークエンタテインメント
配給：ギャガ
©︎2023「嘘八百 なにわ夢の陣」製作委員会
公式サイト：gaga.ne.jp/uso800-3/
公式Twitter：https://twitter.com/uso800movie