多くの人の涙を誘ったのは、先日最終回を迎えた『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』（日本テレビ系）である。豊嶋が演じた四十住沙智は、12歳のころに、腎炎を発症し、主人公・諏訪野良太（玉森裕太）が働く「純正医科大学附属病院」に入院と通院を繰り返している女の子だ。人生を諦めているような節があったが、徐々に変化が……。愛原絵理（成海璃子）とのやりとりは、涙なしでは見られない展開だった。

　そんな豊嶋が、テレビドラマ初主演を務めるという。「第34回 フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞した市東さやか脚本の『瑠璃も玻璃も照らせば光る』である。

　こちらは、前出の『大豆田とわ子と三人の元夫』の坂元裕二、『アンナチュラル』の野木亜紀子、さらに10月期に大ヒットした『silent』の脚本を担当した生方美久を輩出した歴史ある賞で、ドラマは12月27日に放送される。

　主役の座をオーディションで勝ち取ったという豊嶋が演じるのは、ヤングケアラーの女子高生・木村ひかるだ。うつ病の母の代わりに家事をし、父が入院している病院に立ち寄ってから登校している彼女。そんなひかるが、親友の吉田美沙（横田真悠）から演劇部の照明係を任される。両親のことが頭にありながらも「ちょっとぐらい青春みたいなことをしてみたかった」と引き受けるものの、真剣に部活に取り組む立石瑠璃（祷キララ）に責められて……という展開。

　ただのお涙頂戴では終わらない。『大豆田とわ子と三人の元夫』や『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』といった、観る人に“自分の人生を深く考える時間”を与える物語と親和性の高い演技をする豊嶋が、今回はどんな表現をするのかーー。明日に希望を与えてくれる彼女の芝居を楽しみにしつつ、放送を待ちたい。

■放送情報
『第34回フジテレビヤングシナリオ大賞 瑠璃も玻璃も照らせば光る』
フジテレビ系にて、12月27日（火）13:45～14:45放送
出演：豊嶋花、祷キララ、横田真悠、都留拓也（ラパルフェ）、なえなの、青山倫子、水橋研二、池谷のぶえ、勝村政信
脚本：市東さやか（第34回ヤングシナリオ大賞 大賞受賞）
プロデュース：宮﨑暖
演出：清矢明子
制作：フジテレビジョン
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公式サイト：https://www.fujitv.co.jp/rurimoharimo/