清原果耶に騙された! 『城塚翡翠』最終話に待ち受けていたシリーズ最大の仕掛け
“衝撃の仕掛け、あなたはまた騙される”
予告にはそう記されていたけれど、正直なところ「いやいや」と思ってしまう自分がいた。私たちだって、これまで翡翠(清原果耶)のやり口を散々見てきたのだ。「もう、騙されるはずはない」 と。それなのに、『invert 城塚翡翠 倒叙集』(日本テレビ系)で、シリーズ最大の仕掛けが待ち受けていたなんて……。
※以下、『invert 城塚翡翠 倒叙集』最終話のネタバレを含みます。
本作は、“倒叙集”ということもあり、『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』(フジテレビ系)を彷彿とさせるとの声が多く上がっていた。しかし、最終回は『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)のエッセンスを感じた人も多かったのではないだろうか。
第4話から登場した雲野(杉本哲太)は、かなり頭がキレる人物。翡翠にとって、シリーズ最凶の敵というのは間違いないだろう。元警視庁捜査一課の刑事だからこそ、警察の手の内を知り尽くしているのも痛い。さらに、“表情読みの雲野”と呼ばれているだけあって、相手の弱みを見つけ出すのにも長けている。
翡翠も、“今回の敵は手ごわい”と語っていたし、『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系)に出演していた鶴岡(瀬戸康史)までもが、「君は雲野に殺されるよ」なんて不吉な予言をするものだから、てっきり劣勢にいるのだと思い込んでいた。
しかし、私たちはそこからすでに騙されていたのだ。翡翠は、周囲の人物に自分たちは劣勢だと信じ込ませていた。一番近くにいる真(小芝風花)にまで真相を隠すことで、動揺している表情を自然に引き出すことに成功。つまり、“表情読みの雲野”の裏をかいてやったというわけだ。
さらに、どんでん返しはこれだけでは終わらない。雲野が部下を撃ち殺したところを見たという目撃者・涼見(若月佑美)は、実は翡翠の協力者。弱々しく見えていた彼女が、人が変わったように笑い出した時は、本当にゾワっとした。詐欺師の涼見(=岩戸)は、『霊媒探偵・城塚翡翠』第1話から、さまざまな場面で翡翠の手助けをしていたらしい。そんな前から、伏線が張られていたとは……。正直、涼見が翡翠側の人間だなんて、考えたこともなかった。