『バニシング・ポイント』4Kデジタルリマスター版、2023年3月公開 ティザービジュアルも
1971年に公開されたアメリカン・ニューシネマの代表作『バニシング・ポイント』が、4Kデジタルリマスター版で2023年3月3日に公開されることが決定した。
本作は、既存の体制や文化への反抗や、現実に敗北する主人公の姿を描いた多くのアメリカン・ニューシネマとは一線を画し、何も求めない主人公の虚無感を映し出した人間ドラマ。コロラド州デンバーからサンフランシスコまでの2000キロを不眠不休、15時間で走り切るという、スピードにすべてを賭けた男コワルスキーの姿を描く。
公開当時、本国アメリカでは『フレンチ・コネクション』や『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』とのカップリング興行で大ヒット。日本では有楽町スバル座で17週にわたるロングラン、キネマ旬報ベスト・テンでも第5位という高評価を獲得した。
監督を務めたのは、『荒野に生きる』『ロリ・マドンナ戦争』など、アメリカの辺境地を舞台にした異色作を放ったNY出身の鬼才リチャード・C・サラフィアン。主人公コワルスキー役に当時無名だったバリー・ニューマン、そしてコワルスキーとラジオを通じて交感する盲目のDJスーパー・ソウル役に『ブレージング・サドル』のクリーヴォン・リトルが扮している。
作品のもうひとつの主役ともいえる劇中車は、クライスラー社の70年型ダッジ・チャレンジャーR/T。『ブリット』でスティーヴ・マックィーンが駆ったマスタングのモディファイを手掛けたマックス・バルチョウスキーのメンテナンスのもと、当時ハリウッド最高のカースタントマン、キャリー・ロフティンとビル・ヒックマンがハンドルを握っている。
初公開当時、正体不明だった脚本のギレルモ・ケインの名は、現在ではキューバ出身の作家、評論家として欧米で名高いギリェルモ・カブレラ=インファンテのペンネームだったことが明らかになっている。
あわせて公開されたティザービジュアル第1弾には、主人公コワルスキーの爆走を実況中継、彼とある種の精神の感応を繰り広げる盲目のDJ、スーパー・ソウルがデザインされている。
■公開情報
『バニシング・ポイント』4Kデジタルリマスター版
2023年3月3日(金)より、シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
出演:バリー・ニューマン、クリーヴォン・リトル、ディーン・ジャガー、ヴィクトリア・メドリン、ポール・コスロ、ギルダ・テクスター、デラニー&ボニー&フレンズ、アンソニー・ジェイムス、セヴァーン・ダーデン、ジョン・エイモス
監督:リチャード・C・サラフィアン
製作:ノーマン・スペンサー
原案:マルコム・ハート
脚本:ギレルモ・ケイン(ギリェルモ・カブレラ=インファンテ)
撮影:ジョン・A・アロンゾ
テーマ曲「バニシング・ポイント」“Nobody Knows”byキム&デイヴ
編集:ステファン・アルンステン
スタント・コーディネーター:キャリー・ロフティン、ルー・イライアス
提供:キングレコード
配給:コピアポア・フィルム
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公式Twitter:@vanipointfilm