『チェンソーマン』早川アキを愛さずにはいられない理由 これから訪れる“地獄”の前に

『チェンソーマン』第6話「デンジを殺せ」予告 / CHAINSAW MAN Preview

 常に死の危険性のあるデビルハンターの戦いの中で、相方を何度も失い続けてきた姫野。アキはその6人目のバディだ。墓地で初めて顔を合わせたアキに姫野が告げたのは、「アキ君は死なないでね」という言葉だった。当時の姫野にとってそれは、新人バディに対する決まり文句のようなものだったかもしれない。だが、復讐に心を凍らせていたアキは、バディを続けていくうちに徐々に姫野によって心を開いていく。相棒の死に直面し続けてきた姫野もまた、いつしか心からアキが生き延びることを願うようになっていく。

 アニメ第4話には、アニメオリジナルの、アキの自宅での朝の風景が描かれる。7時に起き、コーヒーを飲んで、新聞を読む。洗濯をし、掃除機をかけ、食事を作る。アキがいかにまっとうな人物であるかが垣間見えるシーンでもある。

「悪魔が恐れるデビルハンターは頭のネジがぶっ飛んでるヤツ」

 姫野が師匠から言われた言葉だ。どれだけ冷たく振る舞ってみせようとも、死と隣り合わせのデビルハンターで生き延びるには、早川アキという人間はあまりにまじめで、優しすぎる。アキのその優しさとまともさは、今後彼をより深い地獄へと誘っていくことになる。だからこそ、地獄の中でも失われないそのまっすぐさに、デンジもパワーも姫野も、そして画面のこちら側の私たちも、アキのことを愛さずにはいられないのかもしれない。

■放送・配信情報
『チェンソーマン』
テレビ東京ほかにて、毎週火曜24:00〜放送
Amazon Prime Videoにて、毎週火曜25:00〜最速配信
各プラットフォームにて、毎週水曜25:00〜見逃し配信
キャスト:戸谷菊之介(デンジ)、井澤詩織(ポチタ)、楠木ともり(マキマ)、坂田将吾(早川アキ)、ファイルーズあい(パワー)、伊瀬茉莉也(姫野)、高橋花林(東山コベニ)、八代拓(荒井ヒロカズ)、津田健次郎(岸辺)、内田真礼(天使の悪魔)、花江夏樹(サメの魔人)、内田夕夜(暴力の魔人)、後藤沙緒里(蜘蛛の悪魔)、大地葉(沢渡アカネ)、濱野大輝(サムライソード)
原作:藤本タツキ(集英社『少年ジャンプ+』連載)
監督:中山竜
脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:杉山和隆
アクションディレクター:吉原達矢
チーフ演出:中園真登
悪魔デザイン:押山清高
美術監督:竹田悠介
色彩設計:中野尚美
画面設計:宮原洋平
音楽:牛尾憲輔
オープニング・テーマ:米津玄師「KICK BACK」
挿入歌:マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」
エンディング・テーマ:
ano「ちゅ、多様性。」
Eve「ファイトソング」
Aimer「Deep down」
Kanaria「大脳的なランデブー」
syudou「インザバックルーム」
女王蜂「バイオレンス」
ずっと真夜中でいいのに。「残機」
TK from 凛として時雨「first death」
TOOBOE「錠剤」
Vaundy「CHAINSAW BLOOD」
PEOPLE 1「DOGLAND」
マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」
アニメーションプロデューサー:瀬下恵介
制作:MAPPA
©藤本タツキ/集英社・MAPPA
公式サイト:https://chainsawman.dog/
公式Twitter:@CHAINSAWMAN_PR

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