ニコラス・ホルトの“忘れられない一皿”は築地の寿司? 『ザ・メニュー』撮影の裏側を語る

日本で食べた忘れられない一品

――人生で最も思い出に残っている一皿は何ですか?

ホルト:以前、東京に行ったときに徹夜で遊んで、朝6時に築地市場で寿司を食べたんです。市場にたくさんの魚が運ばれてくる景色は圧巻でしたし、そこで買った包丁は今でも使っています。

――プロモーションで海外に行ったときも、ホテルではなく外で食事を摂っているんですか?

ホルト:そうですね、プレスツアーは忙しいので時間は限られますが、できるだけ現地を散策したいと思っています。初めて日本に行ったのは、映画『アバウト・ア・ボーイ』のプロモーションで、12歳のときだったのですが、家電量販店にMDプレーヤーを買いに行ったり、ゲームセンターで遊んだり、今でも良い思い出です。

――今回、レイフ・ファインズさんと共演してみていかがでしたか?

ホルト:昔から尊敬してきた俳優が同じ現場にいて、キャラクターに命を吹き込む過程が見られるのは素晴らしい体験でした。僕の演じたタイラーはレイフ演じるスローヴィクに畏敬の念を抱いているので、僕の感情をそのまま表現することができたのも良かったです。

――撮影中の印象的なエピソードがあれば教えて下さい。

ホルト:レイフはお茶目な性格なんです。スローヴィクがタイラーの耳元で何かを囁くシーンがあって、映画の中では彼が何を言ったのか明らかにされていないのですが、レイフは僕にしか聞こえないように毎回違うことを囁くんです。その内容は言えませんが……すごく印象に残っています(笑)。

――アニャ・テイラー=ジョイさんとの共演はいかがでしたか?

ホルト:アニャとは、7週間にわたってレストランのシーンを撮影をしましたが、同じテーブルに座って話す相手として彼女ほど素晴らしい人はいません。アニャ演じるマーゴとタイラーの関係についても細かく分析していて、役に対してとても誠実な俳優だと思いました。

――子役としてデビューしたホルトさんも、最近では自分より若い世代との共演が増えてきたと思います。年長者になることについてどう感じていますか?

ホルト:とても奇妙な感覚ですね。セットに子役の子がいると、彼らをよく観察してしまいます。ドラマ『THE GREAT』の撮影でも、ヘンリー・メレディスという子と共演しているのですが、才能豊かでとても面白いんです。僕も6歳から仕事をしているので、「あの年齢のときはあの作品をやっていたな」と考えてしまったりして、年を取ったなあと思います(笑)。

■公開情報
『ザ・メニュー』
全国公開中
出演:レイフ・ファインズ、アニャ・テイラー=ジョイ、ニコラス・ホルト、ホン・チャウ、ジャネット・マクティア、ジョン・レグイザモほか
監督:マーク・マイロッド
製作:ダム・マッケイ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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