『親愛なる僕へ殺意をこめて』山田涼介がB一で表現した“説得力” 誰の言葉が真実なのか?

 狂気が渦巻く『親愛なる僕へ殺意をこめて』(フジテレビ系)の第6話。驚きの真実が飛び出すと同時に、何が本当で何が嘘なのかという疑念も深まってくる。ついに、B一(山田涼介)本人がこれまで明かされてこなかった“サイドB”を語り、まさにA面とB面が複雑に交錯するかのようなエピソードが描かれた。

※本稿には『親愛なる僕へ殺意をこめて』第6話のネタバレを含みます

 B一はナミ(川栄李奈)を拘束し、実はエイジ(山田涼介)があとから作り出された人格であることを話す。B一は現在メンタルクリニックで治療し、二重人格の統合を目論んでいたのだ。そして父親の八野衣真(早乙女太一)は殺人鬼・LLなどでなく、真犯人が別にいると考えていた。つまりB一は、罪を着せられたまま死んだ父の復讐をしているのだ。またB一は、エイジより先に京花(門脇麦)が葉子(浅川梨奈)殺しの犯人だと気付いていたことをナミに打ち明けた。その後、京花が目を覚ましたことをニュースで知ったB一は、ナミに運転を任せて京花の元へ。そこで京花は、自分を刺したのはLLで、真のLLが今も存在しているとB一に告げる……。

 八野衣真の件が冤罪かもしれないこと、京花を刺したのは真犯人かもしれないこと、花坂という新たな人物がサイ(尾上松也)と繋がりがあること、B一はエイジが寝ている間だけ現れ父の復讐をしていたということ。複数の事件の核心部分が続々と明らかになったものの、京花の狂った笑い声や、父の無実を信じたいB一の姿など、いったい誰を信じたらいいのかわからない描写も多かった。何が本当で何が嘘なのか皆目見当がつかない。

 だが、これまでエイジとして困ったような笑顔を浮かべていた山田涼介の姿がもうそこにいないということだけは事実だ。第6話からはB一視点に切り替わり、山田はこれまでとはまったく異なる姿で作品をリードする。怒りに震える瞳、復讐心に支配される様子、極め付けは笑いながら大粒の涙を流す姿など、エイジとの大きなギャップが印象的だった。山田が作り上げるB一像は、何かと狂った人物の多いこの物語に強い説得力を持たせ、ある種の共感を呼び起こす。気持ちの動きを表情や声色などで細やかに表現することで、登場したばかりのB一に視聴者が心揺さぶられてしまうところまで引っ張り上げる芝居の力には唸らせられる。加えて、川栄演じるナミがエイジに共感し、B一に父親の無罪を晴らせるといいと語る姿も我々の気持ちに整理をつけてくれただろう。

 第6話の終盤では、桃井(桜井ユキ)が逃亡していたB一の居場所を突き止める。すると桃井もまた、15年前にLL以外の人物が事件に関与していたのではないかという新事実を突き付けてくるのだった。当時の現場から検出されたDNAは誰のものなのか。そして、まるでLLが火をつけられてしまったかのような発言も気になるところだ。桃井は、警察内部の人間が深く関与している可能性があるとし、B一に3日間の猶予を与えるのであった。物語はますます盛り上がりを見せる。折り返しとなる第6話を終え、加速する物語から置いていかれまいと筆者も気が引き締まった。

■放送情報
『親愛なる僕へ殺意をこめて』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00~22:54放送
出演:山田涼介、川栄李奈、門脇麦、尾上松也、早乙女太一、髙嶋政宏、桜井ユキ、佐野史郎、遠藤憲一ほか
原作:『親愛なる僕へ殺意をこめて』原作:井龍一、漫画:伊藤翔太(講談社ヤングマガジン刊)
脚本:岡田道尚
総合演出:松山博昭
プロデュース:草ヶ谷大輔
音楽:☆Taku Takahashi(m-flo)
主題歌:Hey! Say! JUMP「ウラオモテ」
制作著作:フジテレビジョン
©フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/shinainarubokue/
公式Twitter:@shinboku_cx
公式Instagram:@shinboku_cx

関連記事