ケンドーコバヤシも大興奮! 三浦建太郎の息遣いが聴こえる『大ベルセルク展』レポート

 故・三浦建太郎の傑作マンガ『ベルセルク』。深遠な世界観に人間の業を深くえぐる内容と緻密な作画で世界中にファンを持つ同作の大規模作品展『大ベルセルク展〜三浦建太郎 画業32年の軌跡〜』が松屋銀座で開催されている。

 本作品展は昨年、東京の池袋から始まり、大阪、名古屋を経て再び東京に凱旋となった。展示内容は、連載時の直筆原稿や画集用のカラー原画などが作中の時系列に合わせて展示され、各種造形物やジオラマ、名場面を再現したゾーンなど貴重なものばかり。三浦氏の偉大な仕事ぶりを一度に振り返ることのできる貴重な機会となっている。

 本作品展を、大のベルセルクファンであるケンドーコバヤシが体験。その模様をレポートする。

時系列に沿った原画展示でガッツの道程を振り返る

 入口では、ガッツの大剣「ドラゴンころし」と、それを描写する有名なフレーズが来場者を出迎える。ケンコバは、「芸人もマンガも掴みが大事、物語の掴みの文章として、サイコーですよね」と期待に胸を膨らませた。ちなみに展示会場は、平沢進が作曲したアニメ関連楽曲が流れ続けていて、興奮を掻き立ててくれる。

 最初に、ガッツやキャスカ、グリフィスたちメインキャラクターの紹介コーナーが目に入る。ケンコバはここで、自分の身体を鞭打つ“ファルネーゼごっこ”を風呂場でよくしたと述懐。「『ベルセルク』ファンの4割がしたんとちゃうかな」と言っていた。

 原画は、作中の年代ごとに展示され、ガッツたちの歩んだ道程を来場者たちが辿っていくように展開されている。『ベルセルク』は、その圧倒的に緻密な画力で多くの読者を魅了してきた。多くの名場面の原画が展示されており、ケンコバも食い入るように一つひとつの原画を見つめていた。

 「改めて見ると、なんて迫力ある絵を描くんやろうと思う、特に見開きの絵がすごいですね。陰影もすごくて、物語のテーマである光と影が絵で表現されている」と感嘆していた。

 ケンコバは、自身がアニメで声を担当した「30人斬りのバズーソ」の原画を発見。自分のキャラクターを見つけてご満悦のようだった。

 原画のほか、各種造形物も多数展示されている。グリフィスの甲冑の兜を見たケンコバは「グリフィスがいかに小顔かわかる、王女様も好きになるわけや」と思わず漏らす。

 作中の名シーンを緻密に再現したスタチューは、ほとんどが撮影OK。流血や使徒の残骸まで再現する徹底ぶりで、ガッツたちの死闘の凄まじさを物語るものばかりだ。

 黄金時代の原画を見ながら、彼らの青春時代を感慨深く見つめるケンコバ。鷹の団時代の凛々しいキャスカの原画やフィギュアも展示されている。「キャスカが女子高通ってたら何十通もラブレターもらうでしょうね」とキャスカがいかに魅力的かをフィギュアの前で語ってくれた。その感想も納得の完成度だ。

「蝕」を再現した大型ジオラマに思わず息をのむ

 黄金時代の原画コーナーの先には、本展の目玉の一つ「蝕」のゾーンがある。ゴッド・ハンドが現れたあの異様な空間を再現したこのゾーンは、鬼気迫る迫力があり思わず言葉を失くしてしまう。ゴッド・ハンドのフィギュアも飾られており、その驚異的な造形をじっくりと堪能できる。

 ケンコバは、「職場や学校で追い詰められてる人は、このゾーンを通る時は気を付けてほしい。生贄をささげしまいそうになるかも」と語っていた。また「蝕」を最初に読んだ当時の「原作初期につながるその構成がすごかった」と感想を思い出したよう。輝かしい黄金時代を抜けて、一気に絶望に突き落とす「蝕」を体験させてくれる展示構成に唸らされていた。

 展示はマンガ原稿の原画の他、画集などに描き下ろされた大判のカラーイラストもある。まさに絵画といっても差支えない迫力ある作品の数々にケンコバも息の呑んで見つめていた。

 展示半ばには、フォトスポットである「ドラゴンころし」の大剣が飾られている。ここだけは展示物に直に触れられるようになっているので、是非ガッツになりきったつもりで大剣と一緒にポーズを決めて撮影してみよう。

 『ベルセルク』はその壮絶でリアルな描写が魅力だが、コミカルなシーンもすばらしい。本展も栗パックの森のジオラマが用意されており、強烈な原画の数々に圧倒されたあとは、ここで癒されてほしい。

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