『オールドルーキー』田辺桃子が流した涙の理由 新町と高柳の関係が終盤のポイントに?

 「養う」という響きには、一方が他方に従属するようなニュアンスがあり、それが冒頭のシーンで果奈子が講演のオファーを断ろうとした理由だった。取材に答えた果奈子は、新町と高め合う関係になれたと話す。第8話では、リスペクトに基づく関係が愛情と両立することも示唆した。新町のアドバイスを受けて舞と向き合った塔子は、舞の偽らざる本心を耳にする。自信をなくしていた自分を立ち直らせてくれたコーチの宮野(大谷亮平)への思いが、海外移籍への恐怖と相まって移籍をためらわせていたこと。一か八か選手のプライベートに踏み込んだ塔子の賭けは、秘めた思いを目に見える形にして咲かせた。互いを高め合ってきた舞と宮野は、支え合う関係に進むことを決めた。キャリアと人生は切り離せるものではなく、それゆえ誰もが両立に悩むという真理を、果奈子と舞の姿から教えられた。

 舞を演じた田辺桃子は、『ゆるキャン△』(テレビ東京系)、『リコカツ』(TBS系)、『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』(日本テレビ系)と好演が続いていたところ、今作のバレーボールのリベロ役で、元日本代表選手に囲まれながらサーブを受け続けた。プロアスリート、また一人の女性の心中を身近に引き寄せることができたのは、笑顔と涙を同時に表現する田辺の演技によるところが大きい。

■放送情報
日曜劇場『オールドルーキー』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:綾野剛、芳根京子、中川大志、岡崎紗絵、増田貴久、生田絵梨花、稲垣来泉、泉谷星奈、高橋克実、榮倉奈々、反町隆史
脚本:福田靖
演出:石井康晴
プロデュース:関川友理、松本明子
編成:東仲恵吾、高橋秀光
音楽:木村秀彬
主題歌:King Gnu「雨燦々」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
サッカー監修:大久保嘉人
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/OLDROOKIE_tbs/
公式Twitter:@oldrookie_tbs
公式Instagram:oldrookie_tbs

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