『ちむどんどん』の“NGワード”製造機 宮沢氷魚演じる和彦、恋愛偏差値は0点?

 「あなたが想像もできないくらい私はあなたのことが好きでした。優柔不断なくせに頑固なところ、ちょっぴり鈍感だけど誰よりも思いやりがあるところ、嘘がつけないところ、諦めの悪いところ、熱い志を持っているところ……」

 大野愛(飯豊まりえ)は、恋人・青柳和彦(宮沢氷魚)に手紙で別れを告げるとき、彼をこう評した。数年間交際してきて感じた和彦の性格らしい。

 物語も後半戦に突入している『ちむどんどん』(NHK総合)。現在、和彦は母・重子(鈴木保奈美)に結婚を許してもらうべく、比嘉暢子(黒島結菜)と奔走しているが、なかなかうまくいっていない状況だ。

 そんな和彦の行動や言動には、ツッコミどころが多く「そうじゃない!」とつい口出ししたくなることが多い。特に恋愛面では、NGワードを連発しているイメージがある。

 和彦と愛の結婚話が現実味を帯びてきたころ、彼は得体の知れぬ“モヤモヤ”を抱えていた。のちにそれが暢子への気持ちだとわかるのだが、誰よりも早く彼の恋心に気づいたのは愛だった。愛は、若干諦めながらも、彼の気持ちを引き止めようとした。しかし、和彦はそんな彼女をさらに傷つける。

 ある日、父が勝手に結婚式場を押さえたことを報告した愛。このままだと何もかも父親が決めた通りになると懸念するが、和彦は「僕は愛の意志を尊重する」と一言のみ。愛は「何も決めないし、行動もしない、決断は任せる。それって逃げているのと同じじゃない?」と呆れる。彼女は和彦に強い光で進むべき道を照らしてほしかっただけ。正式にプロポーズもされていないのに、なぜ自分だけが話を進めないといけないのか、そう話しても彼は謝るだけだった……もはや0点の対応である。結婚式をするのであれば“2人”で決めるべき。まったく愛の気持ちを考えていなかった。

 その後、県人会の沖縄角力大会を経て、暢子に恋をしていると確信した和彦。すぐに、愛へ「(結婚の話は)全部なかったことにしてくれ。ごめん」と言い切った。しかも「愛と結婚する資格がない」と保身するような発言まで……。違う、違うぞ和彦! それでは、長年支えてきた愛の気持ちが報われない。彼は別れ話で、絶対に言ってはいけない言葉を口にしてしまったのだ。

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