94年版『アイアンマン』『X-メン』など ディズニープラスで配信中の観るべきアニメ5選

 ディズニープラスと聞いて、何を思い浮かべるだろうか。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)や『スター・ウォーズ』のドラマシリーズ、あるいは既存のディズニーの名作映画が見放題ということだろうか。ディズニー・チャンネルのドラマや映画が豊富なことも忘れてはいけない。さらに、「スター(STAR)」の追加によって、オリジナル韓国ドラマや20世紀フォックス系列の映画も観ることができるようになっている。

 しかし、完全に盲点なのがアニメシリーズの充実である。日本アニメ『デビルマン』が好きな制作スタッフの作った『ガーゴイルズ』や『ジャングル・ブック』(2016年)のスピンオフ『テイルスピン』といった、レアな作品が多数配信されている。

 ひとつひとつ紹介していったらキリがないので、今回は5作品を抜粋して、ディズニープラスで観るべきアニメシリーズを紹介していこう。

『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』

ディズニープラス公式サイトより

 1981年から83年にかけてアメリカで放送されていた作品である。1991年に一部のエピソードを抜粋したビデオ版が日本でもリリースされていたこともあって、昔のレンタルビデオ店で見たことがある人もいるかもしれない。

 日本においては、フルエピソードを観ることができたのは、唯一ディズニー・チャンネル系列で2005年~07年にかけて放送されたのみ。その後、DVDなども一切リリースされていないことから、かなりレアな作品といえる。表記はシーズン1のみとなっているが、実は全3シーズン全てが配信されている。

 スパイダーマンと友人であるX-MENのアイスマン、ファイアスターによるドリームチームであり、このシリーズのオリジナル・キャラクターでミュータントのファイアスターがのちにコミックの方に逆輸入されたというのも有名な話。

 サム・ライミ版『スパイダーマン』シリーズでも、ファイアスターの登場が噂されていたほどの人気キャラクターだ。ちなみに、当時人気絶頂だったリンジー・ローハンが演じるともいわれていた。

 その他にも、登場するのはスパイダーマンのキャラクターだけに留まらず、ドクター・ストレンジやハルク、キャプテン・アメリカなどのお馴染みのマーベルキャラクターたちが毎回ゲスト登場するのが魅力的な作品でもある。

 シーズン3の第5話(ディズニープラス内での表記はシーズン1第21話)「スパイダーフレンズ誕生」では、原作者であるスタン・リーがメタ的にナレーションとして登場する。そもそもお金もそれほど持ってない若者たちが、なぜこんな機材が揃っているのかという、率直な疑問に答えてくれるのも画期的だ。

『アイアンマン』

ディズニープラス公式サイトより

 1994年から1996年にかけて放送された作品。本作以前にも、アイアンマンは別のマーベル作品のアニメシリーズにゲスト登場することはあったものの、アイアンマン単独のアニメシリーズはこれが初めて。日本ではNHK BSで放送されたのみだった。

 本作は、日本でプチアメコミブームだった時期の作品だ。同時期には、『マーヴルクロス』が刊行され、『マーヴル・スーパーヒーローズ』などのカプコンとの業務提携によるゲームが多数発売されていた。

 アニメオリジナルの設定として、スパイダーウーマンやスカーレット・ウィッチ、ホークアイなどによって結成された「アイアンフォース」というチームで活動するのが特徴的。

 マンダリンやモードックといったヴィランに加え、ドレッドナイトやグレイガーゴイルといった、比較的マイナーなキャラクターも多数登場するのも貴重な点だ。

 同時期に放送されていた『超人ハルク』(ディズニープラス内『インクレディブル・ハルク』)からハルクがゲストとして登場するクロスオーバーエピソード、第24話「ハルクバスター」も観ることができる。

 ちなみに『インクレディブル・ハルク』に関しても、日本では一部のエピソードを抜粋したDVDがリリースされたのとディズニー・チャンネルで放送されたのみの貴重な作品だけに、本作と合わせて観るのもおすすめだ。

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