間宮祥太朗の“特服”にさようなら 愛に溢れた『ナンバMG5』らしい泣き笑いの最終回
剛を愛していたのは友人たちだけではない。父・勝(宇梶剛士)、母・ナオミ(鈴木紗理奈)もそうだった。前回、家を飛び出してしまった剛は二重生活について改めて謝罪しようと、土下座するのだが、勝はそれを「なんにも悪いことしていないのに、男が土下座するんじゃねぇ」と止めた。そして続けて「ずっと辛かったんだよな」「好きな学校に行って、好きなようにやれ。そうしてくれるのが、父ちゃん一番嬉しいよ」と涙を浮かべて話す勝。子ども相手に、ここまで真っ直ぐに謝罪を伝えられるだなんて、最高にかっこいい。
また、少し時間がかかった後で仲直りできた猛(満島真之介)も、もちろん剛のことを愛していた。剛の思いを聞いた後で、猛は「卒業、できるといいな」と一言。余計な言葉はいらない、優しい眼差しで囁いたその言葉は、猛も猛で悩んだからこそ出た愛に満ちた一言のように感じた。
こんなにも心を揺さぶる展開で、何度も涙腺を刺激された最終回だったが、もちろん笑いの要素も最後まで渋滞していた。声色を変えて「ひどいわ、そんなの」「そうだそうだ」と白百合高校の生徒になりきる大丸。SNS上でも話題になった大丸が、剛の退学を取り消すように求める白百合高校の生徒たちを盛り上げる通常“もじゴリ(=もじもじゴリラ、詳細は8話へ)フェス”など。個人的にツボだったのは、教頭(赤ペン瀧川)が体育館の扉に頭を突っ込んできたのを藤田が必死で閉めようとしながら「シャイニングってる〜!!!(ホラー映画『シャイニング』(1980年)のパッケージ写真を参照)」と言ったシーンだ。緊迫した立て篭もりシーンで、こんなギャグをぶっこめるのは王道じゃない系ヒロイン藤田だからこそ、実現できた笑いだろう。
『ナンバMG5』大丸が魅せたギャップに心を奪われる 剛は青春を味わうも二重生活は崩壊へ
筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮祥太朗)が、家族に内緒で健全な高校に入学するという高校“逆”デビューの物語、ドラ…
4月から3カ月間にわたって、我々の心を熱くしてくれた本作。正直、もうこの作品についてのレビューを書けなくなってしまうのかと思うと、筆者個人は心にぽっかりと穴が空いた気分だ。
本作の公式Twitterにてアップされた、間宮のクランクアップ動画から引用するならば、視聴者としても「続編、映画化で会うつもりでいるんで夜露死苦」と叫びたい。いつかまた『ナンバMG5』の愛すべきキャラクターに会えることを期待して。たくさんの幸せをありがとう。
■配信情報
『ナンバMG5』
FODにて全話配信中
出演:間宮祥太朗、神尾楓珠、森川葵、森本慎太郎(SixTONES)、富田望生、原菜乃華、加藤諒、満島真之介、鈴木紗理奈、宇梶剛士ほか
原作:『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』小沢としお(秋田書店『少年チャンピオン・コミックス』刊)
脚本:金沢達也
演出:本広克行
プロデュース:栗原彩乃
編成企画:上原寿一
制作・著作:フジテレビ第一制作部
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/nanbaMG5/
公式Twitter:@nanbaMG5_
公式Instagram:@nanbamg5_