『吉祥寺ルーザーズ』増田貴久に立ちはだかる2人のモンスター 不在の國村隼はどこへ?

 試練というのはなぜか立て続けにやってくるものだ。『吉祥寺ルーザーズ』(テレビ東京系)の第10話では、聡(増田貴久)たちが暮らす東京・吉祥寺のシェアハウスに聡が恐れる“モンスター”が一気に襲来した。

 1人目のモンスターは聡の母・梢(筒井真理子)。聡曰く、小学校の校長をしているという梢は落ちこぼれを毛嫌いし、「存在自体がモンスター」だという。シェアハウスにやってきた梢は、喋り方がなぜかちょっと英語まじり。聡が梢に送っていたメールは「ハロー、ママ!」で始まり、「グッナイ!」で終わっていたが、どうやら梢の口癖だったようだ。梢は聡との久しぶりの再会を喜び、シェアハウスのほかの住人ともにこやかに会話するが、とにかく喋りまくる。しかも応戦する桜(田中みな実)たちをちょっと小馬鹿にした様子で。もちろん、聡はダンマリだ。手強いモンスターである。

 2人目のモンスターは、聡がかつて勤めていた女子高の生徒であるリコ(岩本蓮加)。実は、聡はこのリコとのトラブルが原因で女子高を懲戒解雇されていたのだ。リコの行動力も恐ろしい。聡を街で見かけたかと思えば、シェアハウスに押しかけ、聡と直接話すことを望み、聡の様子を見て連絡すると言った桜に、今回は、「もう限界」「今から行きます」と連絡してきたのだ。最初は、リコが聡に甘酸っぱい思いを抱いて可愛げがあるなと思っていたが、ここまで来ると執着だ。

 2人ともとにかく押しが強い。気弱な聡が強く出れないのをいいことにどんどん迫ってくる。これまでの聡は、きっとこんな人たちにどんなに傷つけられても、平和に過ごそうとして、へらりと笑ってなんでもないふりをしていたのだろう。だけど、今は違う。

 聡は、一向におしゃべりが止まらない母に対して、「しゃべってもいいかな」と挙手をした。これが反撃の狼煙だ。聡は梢に、子供の頃から逆らわないように、否定されないようにしてきたこと、そして学校をクビになったことを素直に話した。“いい子”である自分を演じるのではなく、ありのままの自分を梢の前にさらけ出したのだ。

 続いてやってきたリコは、自分は聡のことが好きで、聡も同じ気持ちだったと主張。その上、聡は自分を階段から突き落としたのだと言うのだ。これに対して、聡は「違う」と否定。その声は、いつもの温かい聡の声ではなく、静かで少しの冷徹さが含まれていた。聡は、階段から誤って落ちそうになるリコを助けられなかったことを悔やんでいるという。そしてリコを生徒として大事に思っていたことを話し、「君を好きだと思ったことは一度もない」とはっきり口にしたのだ。

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