『恋マジ』純、アリサ、響子に訪れた人生の分岐点 松村北斗の表情に胸が締め付けられる

 何のしがらみもなく、二人だけの世界に身を浸すことなどできない。そんな大人の恋に足を踏み入れた27歳の純(広瀬アリス)、アリサ(飯豊まりえ)、響子(西野七瀬)に人生の分岐点が訪れた『恋なんて、本気でやってどうするの?』(カンテレ・フジテレビ系)第8話。純は恋人の母親との関係に悩み、アリサは元不倫相手の妻から慰謝料を請求され、響子は夫との離婚を考え始める。

 純の提案でリニューアルオープンした「サリュー」には客足が戻り、柊磨(松村北斗)が店を買い取る条件として、オーナーの次郎(小市慢太郎)が提示した売上目標も達成まであと少しだった。ピンチを共に乗り越え、以前よりも距離が近づいた純と柊磨。しかし、柊磨の母・真弓(斉藤由貴)がホールで働き始めてから二人の間に不穏な空気が漂い始める。

 今は柊磨にとって大事な時期と考え、失敗ばかりでお店の評判を落としかねない真弓をやめさせた方がいいと考える純。一方、柊磨には幼い頃から心に決めていたことがあった。それは何があっても、どんなに迷惑を被っても、“真弓を見捨てない”ということ。自分がいなくなったら目の前の母親はどうなってしまうのか。不安と孤独の中で、小さな柊磨が胸に抱いた決意を知った純は自ら真弓に歩み寄ろうとする。だが、真弓の行動でお店に多数の苦情が寄せられたのをきっかけに、純はついに越えてはいけない境界線を越えてしまうのだった。

「毒親っていうのは一生毒親なの。いつまで経っても変わらないの」

 恋愛体質な母親に長年苦しめられ、すっぱり縁を切った純と、どんなに苦しめられても母親を見守り続けようと決めた柊磨。その間には大きな壁がある。どちらが正しいとか、正しくないとかじゃない。ただ言えるのは、純は自分の考えを押し付けるのではなく、柊磨の「それでも真弓を信じたい」という気持ちも大切にしなきゃいけなかった。

 泣きじゃくる母親を目の前に呆然と立ち尽くし、振り絞るように「帰れ」と純に告げる柊磨。純を傷つけてしまうことは分かっていても、そうせざるを得ない。そんな彼の心の小さな揺れまで伝わってくるような松村北斗の表情に胸が締め付けられる。柊磨を楽にさせてあげたいという純の思いが、結果的に柊磨を追い詰めてしまったのだ。純が悲しいとき、不安でいっぱいになったとき、柊磨は何も言わずに抱きしめてくれた。いつも相手の歩幅に合わせて、一緒に歩いてくれる。そんな柊磨を純も好きになったはずなのに。

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