ジョニー・デップに『パイレーツ・オブ・カリビアン』復帰説? ディズニー元幹部が示唆

 ジョニー・デップが元妻アンバー・ハードに対して起こした名誉毀損訴訟でデップが勝訴し、すでに2人を取り巻く状況に変化が起こりつつあるようだ。

 4月11日に始まった裁判は、2018年2月にハードがWashington Postに寄稿した論説に、名前こそ出さなかったものの、「デップから暴力を受けていた」と示唆したことに端を発する。2019年3月にデップが名誉棄損を理由に、ハードに対して5,000万ドル(約65億円)の損害賠償を求めて提訴。この訴訟に対してハードは、デップを1億ドル(約130億円)で反訴していた。

 4月下旬、裁判の過程でデップは自身の弁護士との問答にて、ディズニーにより『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ第6作から降板させられたことを認め、「どんな条件を積まれても同シリーズへ戻る気はない」と断言。しかし、デップが裁判に勝訴したことで、ディズニーは主演俳優の復帰について見解を改めつつあるという。

 Peopleのインタビューに匿名で応じたウォルト・ディズニー・スタジオの元幹部が、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のフランチャイズにデップが復帰する可能性を語っている。

「判決後、間違いなくジャック・スパロウ役に、ジョニーを迎えてリブートする準備が整っていると思います。ディズニーの文化に深く根付いた最愛のキャラクターには、あまりにも興行収入的に潜在的な価値がありますから。(プロデューサーの)ジェリー・ブラッカイマーはトム・クルーズが主演を務めた『トップガン マーヴェリック』が絶好調で、大人気のフランチャイズに大きな利益をもたらすハリウッドスターを復活させることに大きな意欲を持っています」

 一方、以前にデップとコラボレーションしたことがある匿名プロデューサーは、News24のインタビューで、デップのハリウッドへの大々的なカムバックは難しいのではないかと予測。「もう手遅れです。今後、ある種の正常な状態へ戻るプロセスが始まるかもしれませんが、リスクを考えたら、彼がスタジオの超大作の仕事を得られるとは思えません」とコメントしていた。

 では、裁判に敗訴したアンバー・ハードの状況はどうだろうか? 裁判でハードは、『アクアマン』(2018年)の続編となる『Aquaman and the Lost Kingdom(原題)』で、自身が演じるメラ役の出番を減らされたと主張。「映画に続投するために戦わなければなりませんでした」と証言していたが、さらに立場が危うくなっているようだ。裁判の判決後、署名サイトChange.orgでハードの続編降板を求めるキャンペーンがスタートし、この記事の執筆時点で既に署名数が455万を超えている。

 ここ近年で、ファンの著名運動やキャンペーンが絶大な影響力を持っていることを考えると、降板とまではならずとも、続編のポストプロダクションでハードのシーンが大幅にカットされるなどの対処がなされるかもしれない。

 いずれにせよ、裁判の結果がデップとハードのキャリアを大きく揺るがすことは間違いなさそうだ。

参照

https://people.com/movies/former-disney-executive-thinks-johnny-depp-could-return-to-pirates-exclusive/
https://www.cbr.com/johnny-depp-pirates-of-the-caribbean-return-disney-exec-predicts/
https://variety.com/2022/film/news/johnny-depp-cross-examination-begins-pirates-of-the-carribbean-6-1235237292/
https://www.news24.com/channel/movies/news/can-johnny-depps-career-bounce-back-with-defamation-verdict-20220602-2
https://www.change.org/p/dc-entertainment-remove-amber-heard-from-aquaman-2?redirect=false

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