平手友梨奈のキャリアで重要な一作 『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』で見せた天性の才能

 岡田准一主演映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』が、6月3日に『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で地上波初放送される。

 2019年に公開され大ヒットを記録した第1作目から木村文乃、山本美月、佐藤二朗、宮川大輔といった主要キャストが続投。新たに登場した狡猾さと残虐性を持ち合わせたファブル因縁の敵役・宇津帆を堤真一、そしてヒロインのヒナコ役を演じるのが平手友梨奈である。

 2018年9月公開の『響 -HIBIKI-』で、映画初出演にして初主演。観る者を圧倒し、納得させる凄み。響として放ったオーラは、欅坂46としてのパフォーマンスとも大きくリンクしていた。平手は「第42回日本アカデミー賞」で新人俳優賞を受賞。『響 -HIBIKI-』は欅坂46所属時に撮影された唯一の映画作品となった。その後、2020年1月にグループを脱退。そこから平手は主にソロアーティスト、そして俳優として活躍していくこととなる。

 意外かもしれないが、ソロとしてリスタートしてからの平手の出演作は、まだ片手で収まるほどだ。2021年1月公開の映画『さんかく窓の外側は夜』に、同年4月の『ドラゴン桜』(TBS系)、6月公開の映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』、さらに12月に放送された『風の向こうへ駆け抜けろ』(NHK総合)と、『響 -HIBIKI-』を入れても計5作。そのほとんどで主演、もしくはヒロインを演じていることは、欅坂46として在籍時に全てのシングルでセンターを務めたキャリアとも重なる。絶対的自信か、それとも運命を感じた鮎喰響のような役のオファーを待っているのか(本人は首を横に振って謙遜/否定しそうだが)。

 共通して言えるのは、その役のほとんどが天性の才能を持った人物であることだ。響は圧倒的な文才を持つ現役女子高生で、『さんかく窓の外側は夜』のヒウラエリカは呪いを操り、『ドラゴン桜』の岩崎楓はバドミントン部の絶対的エースで全国トップクラスの選手(そこから怪我で離脱してしまうが)、『風の向こうへ駆け抜けろ』の芦原瑞穂は最終的にG1レースへと出場する女性騎手。今年7月よりテレビ朝日系で放送される、平手がダブルヒロインの一人を演じるドラマ『六本木クラス』もまた、IQ162の天才的頭脳を持つ人気インフルエンサーという役だ。

関連記事