『悪女(わる)』育児と仕事の両立に悩むワーママの苦悩 麻理鈴の“図々しさ”が変化の鍵に

 仕事の充実を諦めたのは、備品管理課の課長・竹内(佐戸井けん太)も同じだった。やる気がないだけのように見えた彼にも、地方転勤の誘いを断って出世のチャンスを逃した過去がある。竹内がいちばんに守りたかったものは、妻との生活だ。「彼女とともに生活するために、働いているんだ。ただ、それだけのために働いている」と話す彼は、何気ない日常を守るために、たくさんのものを犠牲にしてきた。

 どんどん出世していく同期を見て、羨ましく思った日もあっただろう。かつての選択を、後悔した日もあったかもしれない。それでも、「生きていくためには、何かを犠牲にすること」と折り合いをつけて働いてきた。その話を聞いた麻理鈴は、「人生で手に入れられるものが、ひとつだとしたら」と自分に問いかける。

 だが、そこで「仕方がない」と諦めないのが、麻理鈴スタイルだ。T・Oさん(向井理)への恋も出世も、すべてを掴み取る。そう覚悟を決めた麻理鈴は、「そうです。私、図々しいんです」と言いながら、自分の意見をどんどん主張していく。その姿を見ているうちに、マミコの気持ちも変わっていく。「すみません」が口癖だったマミコが、「時短勤務は譲れないけど、やりがいも譲れないんです!」と、“図々しく”企画開発部に異動届を出したのだ。

 峰岸からの「あなた、JK5(=女性の管理職五割計画)に入らない?」という誘いで、幕を閉じた第8話。麻理鈴が出世していくにつれて、小野(鈴木伸之)と山瀬(高橋文哉)による恋のバトルも加速していくのだろうか。仲睦まじげに歩いていたT・Oさんと美女(ソニン)の関係も、気になるところ。終盤戦も、見逃せない展開になりそうだ。

■放送情報
『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:今田美桜、江口のりこ、鈴木伸之、高橋文哉、向井理
原作:深見じゅん『悪女(わる)』(講談社『BE・LOVE』)
脚本:後藤法子、松島瑠璃子
演出:南雲聖一、内田秀実、山田信義
プロデューサー:諸田景子、小田玲奈、大塚英治、平井十和子
チーフプロデューサー:田中宏史
主題歌:J-JUN with XIA(JUNSU)「六等星」(First JB music)
制作協力:ケイファクトリー
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/waru2022/

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