『SPY×FAMILY』スパイとしては“0点”、父親としては“100点” 高まるフォージャー家の絆

 テレビ東京ほかにて放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY』。第4話「名門校面接試験」では、3人がいよいよイーデン校の面接に挑む。寮長たちの際どい質問を通して深まった家族の関係性に、胸を打たれた。

『SPY×FAMILY』公式サイトより

 第4話は、面接を通してお互いを思い合う3人の様子が描かれていた。

 まず、アーニャへのエンバスからの質問「お父さん、お母さんに点数をつけるとしたら、何点か」に対する答えだ。

 頬を紅潮させながら「100点満点です」「ちちもははも面白くて大好きです」「ずっと一緒がいいです」と伝えたアーニャに、ロイドは驚き、ヨルは嬉しそうだった。用意した答えをスラスラと話すのではなく、たどたどしい自分の言葉で真っ直ぐ話していたアーニャの様子は健気で可愛い。偽りない家族への気持ちが、しっかりと伝わってくる。

 ロイドの驚いた表情は、アーニャの答えを予想していなかったからだろう。任務のためとはいえ、正解がわからない子育てに戸惑っていたのは間違いない。時に、スパイとしての任務よりも苦戦していた。アーニャの「100点満点」という評価は、ロイドにとって最高の褒め言葉だろう。

 しかし、そんなアーニャにスワンが不躾な質問を投げかける。「今のママと前のママ、どっちが高得点だ?」

 即座に「質問の変更をお願いします」とアーニャを守ったロイドは、任務を遂行するスパイではなく、アーニャの心を気遣う父親としてスワンと対峙していた。

 アーニャは、質問によって過去を思い出してしまったのだろう。目からポロポロと大粒の涙が溢れた。普段は滅多に涙を見せなかったので、ロイドとヨルは驚いていた。

 ヨルはアーニャの背中をさすり、「あんまりです!」と庇った。ロイドは「任務のためには我慢だ」と冷静さを保とうとする。しかし、「ささいなことでいちいちベソかいてたら、この学校ではやっていけんぞ!」というスワンの言葉には堪えきれなかった。平常心を心がけようとしている一方、拳はスワンの方へ向いていた。怒りを隠しきれてないロイドの表情からは、完全にスパイ・黄昏が消えている。

 拳はスワンではなく、机の上に振り下ろしてその場をやり過ごしたロイド。拳から血が垂れていた点から、相当な力が込められていたことがわかる。「子供が泣かない世界を作りたくてスパイになった」ロイドにとって、アーニャを泣かせたスワンの言葉が許せなかったのだろう。

関連記事