“夫婦”にフォーカスの当てられた第3話では、結婚、離婚、そして不動産におけるペアローンが描かれた。互いが連帯保証人になるペアローンを使えば、夫婦が将来に希望を持って高額の家を買うこともできる。だが離婚することになったときには、この購入法がマイナス面をもたらすことも。夫婦にとっての家には未来や希望と隣り合わせにリスクがつきまとうことが永瀬の口を通して語られた。永瀬のもとを訪れたそれぞれの夫婦はもちろん、月下の家庭やテナントを借りる夫婦を見ても、結婚と住まいは切り離せないものだと感じる。

　今回は永瀬の結婚観に触れる描写も。第1話ではタワマンで女性と過ごす様子も描かれただけに、永瀬の恋愛観や結婚観が気になった視聴者もいたのではないだろうか。ところが永瀬は榎本（泉里香）にこんこんと結婚へのネガティブイメージを語ってしまい、「ヘバ」と捨て台詞を吐かれてしまうのだった。この「ヘバ」は榎本の出身地である秋田の方言で、「じゃあね！」という意味だそうだ。恋愛関係になるかと思われていた2人だが、先は長そうだ。

　いよいよ登坂不動産にミネルヴァ不動産の影が忍び寄ろうとしている。“嘘”を封印された永瀬は、強豪ミネルヴァと、どう対峙するのだろうか。

■放送情報
連続ドラマ『正直不動産』（全10話）
NHK総合にて、毎週火曜22:00～22:45放送
出演：山下智久、福原遥、市原隼人、草刈正雄、大地真央、高橋克典、倉科カナ、長谷川忍（シソンヌ）、泉里香
原作：大谷アキラ（漫画）、夏原武（原案）、水野光博（脚本）　
脚本：根本ノンジ
音楽：佐橋俊彦
制作統括：黒沢淳（テレパック）、山本敏彦（NHKエンタープライズ）、岡本幸江（NHK）
プロデューサー：清水すみれ（テレパック）、宇佐川隆史（NHKエンタープライズ）
演出：川村泰祐（アンドリーム）、金澤友也（テレパック）、野田健太（テレパック）
写真提供＝NHK