高橋一生が明かす、役者としての信念 『インビジブル』柴咲コウとのバディ感に手応えも

柴咲コウとのバディ感に手応え

――NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』をはじめ、過去に共演経験のある柴咲さんに対してイメージが変わった点はありますか?

高橋:金髪だ! ということでしょうか。僕のイメージの中でのコウさんは常に黒髪だったので、突然、「コウさんの顔をした違う方が来た!」という感じにはなりました。対して僕は、そんなに代わり映えしない髪型で行ってしまって……、申し訳ないなと思いました。

――(笑)。柴咲さんとのバディ感に手応えは?

高橋:台本が目指している方向性はもちろんあるんですけれど、そこに向かっていくときに、「より観ている人たちにとって明確な見え方をするためにはどうすればいいのか」と、コウさんと現場で話していて、それを、監督やプロデューサーの方に提案させていただいています。自分たちの腑に落ちる形で作品を作っているので、面白くなっているんじゃないかなと思います。

――柴咲さんとだからこそ、それができている?

高橋:コウさんとでないと無理だと思います。長くお仕事させていただいているので、コウさんの言語体系と僕の言語体系の擦り合わせがしやすくなっていると思います。

――柴咲さんから刺激を受けることもありますか?

高橋:目線の動き一つとっても、間一つとっても、そこに生きているというか、そこにちゃんといらっしゃることができる女優さんだと思っています。セリフを吐くときに、何か真に迫ったものが生まれやすい人なのかなとは思います。コウさんとは、会話のキャッチボールのリズムが作りやすいです。

――阿吽の呼吸ですね。

高橋:阿吽の呼吸なのでしょうか……僕が「阿吽の呼吸」と言って、コウさんに「そうでもない」と言われてしまったら結構ショックなので、今は言わないでおきます。

「本能で動いている」

――志村は動物的な本能で動くタイプだそうですが、高橋さんご自身はどちらかというと本能と理性、どちらで動くタイプだと思われますか?

高橋:理性的にしていますけれど、本能です。あまり理性で動くことはないかもしれません。理性的に見せるのがうまいんです。小狡いので。

――理性的だと思われているというご自覚が?

高橋:なんとなくわかります、皆さんが私をどう思っていらっしゃるか。

――ちなみに、お芝居に関してはいかがですか?

高橋:台本を読むときは理性的だと思います。けれど、現場に入ると全部かなぐり捨ててしまいますね。でないと、あまり感覚的に動けなくなったり、相手の方を見られなくなってしまったりするんです。そうならないようには気をつけていたくて。なので、本能で動いているんだと思います。

――演じる志村は強い信念を持っていますが、高橋さんご自身が役者として抱き続けている信念を教えてください。

高橋:俳優部として、作品の中で膨らませていくことを想像しながらできる限りギリギリのラインでやっていきたいとは思っています。観ている人たちに、「いやぁ、これは今までになかったな」とか「それ気にしなくていいんだ、面白いですね」ということがあればいいなと。「これは必要なんだ」ということを観ている人たちと一緒に構築していかなくてはいけないんだと思うんです。そういうエネルギーをこちらが迷わずに打ち出していくことはとても大事だと思っていて、それが僕の信念なのかもしれないです。

■放送情報
『インビジブル』
TBS系にて、4月15日(金)22:00~23:09スタート ※初回15分拡大
出演:高橋一生、柴咲コウ、有岡大貴、堀田茜、原田泰造、桐谷健太ほか
脚本:いずみ吉紘
プロデュース:佐藤敦司、浅野敦也
演出: 竹村謙太郎、棚澤孝義、泉 正英
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/invisible_tbs/
公式Twitter:https://twitter.com/invisible_tbs/
公式Instagram:https://www.instagram.com/invisible__tbs/

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