『カムカム』ひなたの弟・桃太郎が可愛すぎる! 朝ドラにおけるヒロインの弟たちの存在

 近年の朝ドラを振り返ってみると、“ヒロインの弟”というキャラクターの登場は非常に多い。『カムカムエヴリバディ』と同じく藤本有紀が脚本を担当した『ちりとてちん』では、喜代美(貫地谷しほり)の弟・正平(橋本淳)は合理主義者で堅実で倹約家というしっかり者として描かれた。『つばさ』では『カムカムエヴリバディ』同様、つばさ(多部未華子)の親友に密かに恋心を抱く弟・知秋(冨浦智嗣)が、『ウェルかめ』ではひなたと桃太郎のように、波美(倉科カナ)よりも12歳ほど年下の弟・航(森永悠希)が登場。

 『ゲゲゲの女房』では星野源が布美枝(松下奈緒)の弟・貴司を、『純と愛』では渡部秀が純(夏菜)の弟・剛を、『ごちそうさん』では井之脇海がめ以子(杏)の弟・照生を、『まれ』では葉山奨之が希(土屋太鳳)の弟・一徹を演じるなど、出演後に活躍している俳優も多い。

 さらに、『あさが来た』や『ひよっこ』、『半分、青い。』などにもヒロインの弟が登場しているが、特に印象的だったのは、『おちょやん』の千代(杉咲花)の弟・ヨシヲ(倉悠貴)だ。奉公に出された千代がいつか自分を迎えに来ると信じていた幼いヨシヲだが、家を飛び出して消息不明となり、千代のことを「自分を見捨てた」と恨むようになる。犯罪組織に身を置くも、満州に渡り、後に人助けをして亡くなったことが分かる。とても切なく、視聴者の涙腺を崩壊させたヒロインの弟として描かれた。そんなふうに朝ドラヒロインの弟の物語も、時にドラマチックな要素として見逃せないポイントとなっているのである。

※野崎春の「崎」は「たつさき」が正式表記。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか
写真提供=NHK

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