『鬼滅の刃』遊郭編、美しいアニオリシーンが満載! 宇髄天元のあふれる妻たちへの愛

 『鬼滅の刃』遊郭編、第9話「上弦の鬼を倒したら」は、炭治郎、伊之助、善逸の迫力ある連携プレイや、宇髄天元の妻たちとの鮮やかなアニメオリジナルのシーンが印象的だった。頸に刀を当てることはできても、なかなか斬ることができない妓夫太郎・堕姫兄妹に一同は苦戦していく。

『鬼滅の刃』公式サイトより

 第9話で印象的だったのは、宇髄が思い出す、雛鶴・まきを・須磨の3人の妻たちとの記憶である。鮮やかな桜の花びらが散る中、4人は宇髄家のお墓参りへ行く。

「兄弟たちが生きていたら、みんなで飲む日もあったかな」
「悪いが、まだ俺は死ねてねえ」
「いつか、そっちで一緒に飲むか」

 今は亡き兄弟たちに向けた言葉はどこか切なく、宇髄が「一時も忘れたことがない」様子が窺える。そんな宇髄を見守る3人の表情はあたたかい。

 宇髄の中から兄弟たちとの記憶は消えることはなく、一生残り続けるだろう。だが、「兄弟たちのためにも、めいっぱい派手に生きてやる」「お前らとな」と述べていることから、兄弟たちとの過去を抱えながらも、妻たちと前へ進むことに決めた宇髄の覚悟や心の強さが伝わってくる。

 「俺はいつか地獄に堕ちる」と深刻な口調で告げるほど、宇髄には殺害を繰り返してきた過去がある。たとえそれが人々を鬼から救うために仕方がなかったことだとしても、宇髄には自分のしてきたことが許せなかった。こうした暗い過去とは対照的なのが、妻たちとの記憶である。

 宇髄が思い出す妻たちとの記憶は、桜の花びらが舞い散る春や秋の夕暮れなどうっとりとする景色とともにあることが多い。それほど、宇髄が過ごした妻たちとの時間は色鮮やかで美しく、守りたい日常なのだろう。このアニメオリジナルの場面が加わったことで妻たちの人柄や宇髄が妻たちに抱く感情がよく伝わってきた。

 だからこそ、妓夫太郎が雛鶴を捕まえたときの宇髄の様子は、日頃の落ち着いていて堂々とした態度からは想像できないくらい動揺し、焦っていた。そんな雛鶴を炭治郎は水の呼吸とヒノカミ神楽を合わせて使い、見事に救い出す。水の青と炎の赤が共存し、カラーになるとその対比が美しかった。

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