神木隆之介も登場! 『妻、小学生になる。』再び動き出した家族の時間と周囲のざわつき
とはいえ、第2話では気になるシーンもいくつかあった。貴恵の中身を持つ万理華だが、ふと年相応の一面が垣間見える瞬間が見受けられたのだ。女児向けのアニメ映画に夢中になって思わずポップコーンをこぼしてしまったり、母親の千嘉(吉田羊)とのコミュニケーションに戸惑ったり……。もしかしたら、同級生のタケルから告白され胸をときめかせたのも、久しぶりに直球のアプローチを受けたからというだけではないかもしれない。
もともと少女のような無邪気さと天真爛漫さを持つ貴恵だが、大人の状態であればそれほどアニメ映画に興奮することもないように思うし、千嘉に対してももう少しうまく立ち回れるようにも思う。しかし、それができない瞬間があるというのは、貴恵の記憶が戻ったとしてもやはり万理華の中にはもとの万理華がいるのではないだろうか。
「最近、キャラが変わった」とクラスメートから噂されるように、もとの万理華と貴恵は全く違う性格だったのではないかと思うと、そのギャップをどのように調整していくのかが課題になりそうだ。そんな万理華のことを何やらジッと見つめる女子小学生の姿もあった。また予告には、新たな生まれ変わりの存在を示唆する映像もあって、気になるところ。
人生の喜びも悲しみも、多くは前触れもなくやってくるもの。残念ながら自分たちの力で操作することができない。だからこそ、私たちはそこに理由や意味を見出したくなる。なぜ、こんな悲劇に耐えなければならないのか。どうして、こんな奇跡のようなことが起こったのかと。
それは、この説明のできない現象のど真ん中にいる貴恵&万理華が、一番直面して考えていくことになるのではないだろうか。自分はなぜ生まれ変わったのか。その器としてなぜ自分が選ばれたのか。この生まれ変わりは、圭介や麻衣と貴恵という家族だけでなく、そして千嘉と万理華という家族にとっても再生のチャンスなのではないか。
そして同時に、その葛藤は生まれ変わりを経験しない誰もが考えることであると気付かされる。私たちはなぜ今の人生を生きているのか。悔いなく自分自身を生きるとはどういうことなのか。ただ、生まれ変わって帰ってきた妻と家族が再会して嬉しい、というだけではこの物語では落ち着きそうもない。
■放送情報
金曜ドラマ『妻、小学生になる。』
TBS系にて毎週金曜22:00~22:54
出演:堤真一、石田ゆり子、蒔田彩珠、森田望智、毎田暖乃、柳家喬太郎、飯塚悟志(東京03)、馬場徹、田中俊介、水谷果穂、小椋梨央、當真あみ、杉野遥亮、神木隆之介、吉田羊
原作:村田椰融『妻、小学生になる。』(芳文社『週刊漫画 TIMES』連載中)
脚本:大島里美
プロデュース: 中井芳彦、益田千愛
演出:坪井敏雄、山本剛義、大内舞子、加藤尚樹
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tsuma_sho_tbs/
公式Twitter:@tsumasho_TBS