村田雄浩×濱田マリ、竹村夫婦の絶大なる安心感 『カムカム』にもたらす癒やし

 朝ドラ第105作目となる『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)。3人のヒロインが100年の物語を紡ぐとなると、その時代、土地ごとに登場人物が多くなるし、思いがけないつながりや関係性を発見することができる、贅沢な物語になっていると感じる。

 2代目のヒロイン・るい(深津絵里)の物語が大阪を舞台にして動き始め、登場人物も一新。その中でも、るいにとって、視聴者にとって、“癒やし”の存在となっているのが、るいが住み込みで働くことになった竹村クリーニング店の夫婦、平助(村田雄浩)と和子(濱田マリ)だ。2人は人情に厚く、絶妙なコンビネーションでるいの心を軽くしてくれている。

 自分だけの世界に没入しがちなるいの個性を否定するのではなく、るいの言動に興味津々ながらも過剰に干渉するでもなく、彼女のことを心配しつつ、程よい距離で見守る竹村夫妻。演じている村田雄浩と濱田マリは本物の大阪在住の夫婦なのでは? と思わせるほど自然で息の合った演技を見せてくれている。

 濱田は『カーネーション』『マッサン』に続き、朝ドラ出演は『カムカムエヴリバディ』で3作目。村田は『澪つくし』『走らんか!』『ちゅらさん』『純情きらり』に続き、5作目の朝ドラ出演となる。

 『マッサン』で濱田が演じたキャサリン(種子)は、日本の生活に馴染もうとするヒロイン・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の面倒を見る女性で、イギリス人の夫と日本で暮らしていた。政春(玉山鉄二)とエリーだけでなく、キャサリンも国際結婚をしていて、第二次世界大戦が始まったことで、キャサリンは夫とともに渡英。国際結婚といえば、ロバート(村雨辰剛)と一緒にアメリカへ渡った安子(上白石萌音)は、どんな暮らしをしているのだろうかと考えずにはいられない。

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