菜々緒、初のホラー作品で見せた愛憎の表情 『言霊荘』これまでの謎が一気に解明
西野七瀬が主演を務める『言霊荘』(テレビ朝日系)が最終章に突入した。
セミファイナルとなる第9回では、最終回に向けこれまでの謎が一気に解明されていく。そのキーパーソンとなるのがずっと素顔がベールに包まれていた管理人の須貝空。そして、放送前から解禁になっていたように、須貝空を演じるのは、ホラー作品初登場の菜々緒である。
25年前にアパートで起こった三葉(藤井美菜)殺害事件の真実。それは瞳(内田理央)に降霊した三葉とアパートのオーナー・葉鳥(佐野史郎)の口から明かされることとなる。今回新たに明らかになったポイントをかいつまんで説明すると、「空は三葉のゴーストライターだった」「三葉と空は人目を忍ぶ関係性」「三葉が男性との婚約を選んだことにより、空はそのことを許せずに三葉を絞殺」「三葉の婚約相手の男性とは葉鳥」という衝撃の展開である。
注目はやはり菜々緒演じる空。当初の瞳の予想に反し、頭から布を覆い被さる女は三葉ではなく空だったわけだが、回想の中の空とアパートに呪縛霊として現れる彼女の表情は全く違っている。互いに心酔するほどに愛し合う関係性にあった三葉と空。管理人室のドアを3回ノック、これを3度。それが2人の秘密の合図だった。文学にとどまらず芸術への造詣も深かった空は、知的かつどこか妖艶な雰囲気を醸し出している。そのオーラが一気に色濃くなるのが空が三葉になりきって原稿を書き始めた瞬間。一瞬、三葉は困惑の表情を浮かべるが、すぐに空へと愛を向けた顔に変わり、彼女の腕の中へと溺れていく。それもまた一つの愛の形かもしれないが、見方を変えれば空が徐々に三葉を洗脳していくようにも見えてくる。相思相愛だったのが、三葉が葉鳥との結婚を選び、その関係性は破綻。空の表情は憎しみへと変わり、気づけば愛する三葉を絞殺してしまっていた。悲しき愛憎劇とも言えよう。