甲本雅裕「良い意味でジェットコースターみたいな作品」 『カムカム』の魅力を語る
毎週月曜日から土曜日まで(土曜日は1週間の振り返り)放送されているNHKの連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。安子(上白石萌音)の父・橘金太役を演じる甲本雅裕よりコメントが寄せられた。
本作は、昭和・平成・令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く物語。京都・岡山・大阪を舞台に、時代を超えた愛すべきヒロインたちの日常に寄り添っていく。
甲本が演じる金太は、実直な性格で演芸好きな安子の父。御菓子司「たちばな」の二代目大将で、お店のあんこの味を大切に守っている。
甲本は『カーネーション』以来の朝ドラ出演。本作への出演が決まった際は喜びもひとしおだったそうで、「出身地の岡山が舞台ということについても、もちろん単純にうれしいです。ただ、演じる時にそこに気持ちを向けると少し違うのかなと思いますので、あくまで心の中で『うわぁ! 岡山だ!』という感じです(笑)」と普段以上に喜びの多い現場であることを明かした。
演じる金太については、「役を演じる上で、僕自身が体験してできあがってきた『父親像』みたいなものもあると思います。やっぱり僕にとって親父は一目置く人だったけれど、時には優しいと思えたり、なんでここで怒るんだろうかと思ったり。お父さんってそういう感じじゃないですか(笑)。もしかしたら親父は親父で、実は自分の中でバランスを考えていたのかなって思うんですよね。僕の親父はただ言い放って終わるような頑固なだけのタイプではなかったので、金太ももしかすると似たような部分があるのかなと思います。親父像といっても、親父一人しか知らないので、考えてもわからないですよね。結果として親父になっていればいいのかなって思います(笑)」とコメント。
職人たちも含め橘家の一体感もここまでの見どころのひとつ。現場の雰囲気については、「自然で楽しい雰囲気になっていました。もちろん初対面の方もいらっしゃるのでコミュニケーションのとり方への配慮はするんですが、ありがたいことに気がつけば自然と家族になっていたような気がします。恵まれているなと思います。ヒロインの上白石萌音ちゃんは佐賀局での作品(佐賀発・地域ドラマ『ガタの国から』/2017年)でご一緒していましたので、その時に定食屋で一緒にご飯を食べたりしました。また共演できてうれしいです」と上白石との再共演の喜びを語った。
最後に視聴者に向けて、「視聴者の方には、観たいように観ていただきたいです。みなさん頑張って観てください! 悪い意味でなく、ただテレビをつけて流し見するのではなくしっかりと観てもらいたいです。“朝ドラ”に出てくる戦争のエピソードって、だいたい中盤から後半にかけてが多いと思いますが、この作品ではいきなり初めのほうに出てきます。だからこそこの作品に呼んでいただけたことがしあわせで、ワクワクしています。朝忙しくされている方が『これ、ちゃんと座って観ないとダメじゃん!』と言っている光景を想像して楽しみにしています。今回の作品は一つの連続テレビ小説で三世代も楽しめる要素があって、濃厚で良い意味でジェットコースターみたいな作品です。でも、とても分かりやすい内容なので、僕も台本を読んだ瞬間にスッと入ってきたくらいです。戦争を乗り越えた先を楽しみにしていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか
写真提供=NHK