レオス・カラックス8年ぶりの新作『アネット』2022年春公開へ 主演はアダム・ドライバー

 レオス・カラックス監督8年ぶりの新作『Anette(原題)』が、『アネット』の邦題で2022年春に日本公開されることが決定した。

 カラックスにとって『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりの新作となる本作は、プロデューサーも務めたアダム・ドライバーとマリオン・コティヤールを主演に迎え、カラックスが初めて全編英語でミュージカルに挑んだ“ロック・オペラ・ミュージカル”。人気スタンダップコメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と、一流オペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)、そして二人の間に生まれたアネットによって、ダークなおとぎ話が繰り広げられる。

 原案は、日本でも根強い人気を誇るロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップバンド、スパークス。彼らがストーリー仕立てのスタジオアルバム『アネット』として構築していた物語が、スパークスとカラックスの出会いによって映画へと発展、劇中全編を歌で語り、全ての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、そこにカラックスならではの映像美が相まって作品が完成した。また、カラックスが「父親になってからの映画」とその特別な想いを語る本作には、カラックス自身の人生が色濃く反映されていることも見どころの一つとなる。

 本作で初めて役者以外に⻑編映画のプロデューサーも務めたドライバーは、その理由について、「レオスの映画だから。スパークスが作曲したミュージカルだから」「リハーサルや大規模なセットを必要とするような大がかりなシーン、それに多くの未確定要素があったから。全部がチャレンジに思えたけど、唯一無二のものになるだろうと思ったんだ」とその並々ならぬ意気込みを語っている。

 35年間で発表した⻑編作品は6本と寡作な映画監督カラックス。1984年、弱冠24歳でカンヌ映画祭に登場した『ボーイ・ミーツ・ガール』、“アンファン・テリブル”(恐るべき子ども)と、その名を世界中に知らしめた『汚れた血』、二度の撮影中断に見舞われながらもロングランヒットを記録した『ポンヌフの恋人』、ハーマン・メルヴィルの小説を原作に映画化を挑んだ『ポーラ X』、そして謎に満ちた迷宮的な内容が話題を呼んだ『ホーリー・モーターズ』。それに続く本作は、第74回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞した。

■公開情報
『アネット』
2022年春、ユーロスペースほか全国ロードショー
監督:レオス・カラックス
出演:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールほか
原案・音楽:スパークス
歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC
配給:ユーロスペース
上映時間:140分
(c)2020 CG Cinema International / Theo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinema /UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Televisions belge) / Piano
公式サイト: annette-film.com

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