志尊淳、犬飼貴丈らが大河ドラマ初出演 『青天を衝け』第5弾キャスト発表

 吉沢亮が主演を務めるNHK大河ドラマ『青天を衝け』の第5弾キャストが発表された。

 本作は、新一万円札の顔としても注目される渋沢栄一を主人公とした、大河ドラマ第60作目。幕末から明治へと、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、青天を衝くかのように高い志を持って未来を切り開いた渋沢の姿を描く。

 徳川慶喜(草なぎ剛)の家臣となった栄一(吉沢亮)は、パリ万国博覧会の使節団としてフランスへ向かう。今回発表されたのは、そこで栄一と交わることになる11名。

 江戸幕府外国奉行の面々として、杉浦愛蔵(譲)を志尊淳、栗本鋤雲を池内万作、田辺太一を山中聡、向山一履を岡森諦、福地源一郎を犬飼貴丈、奥医師・高松凌雲を細田善彦が演じる。なお、志尊と犬飼は本作が大河ドラマ初出演となる。

 そのほか、一橋家の人物として、慶喜の側近・黒川嘉兵衛をみのすけ、同じく側近・原市之進を尾上寛之。諸藩の人物として、会津藩主・松平容保を小日向星一、桑名藩主・松平定敬を小日向春平、長州藩士・井上聞多(馨)を福士誠治が演じる。なお、小日向星一、小日向春平は本作が大河ドラマ初出演となる。

 第5弾キャスト発表にあたり、制作統括の菓子浩は、「物語は、いよいよ江戸から明治へと変わるターニングポイントに差し掛かります。新たにお迎えすることになった素晴らしいキャストの皆さんと一緒に、この激動の展開を熱くお届けしていきたいと思います」とコメントを寄せた。

第5弾キャスト

志尊淳(杉浦愛蔵(譲)役)

徳川昭武の随員としてパリ万博へ派遣される。そこで栄一と親交を深め、やがて家族ぐるみのつきあいをするほどの仲に。維新後は静岡へと移り、やがて明治新政府に出仕して、栄一が立ち上げた民部省改正掛の一員となる。そこで前島密らと郵便制度の確立に努めた。

池内万作(栗本鋤雲役)

幕府の奥医師を免じられて蝦夷地へ左遷されるも、箱館奉行組頭としての功績が認められて目付となり、さらに外国奉行に昇進。勘定奉行の小栗忠順とは若い頃に同じ私塾で学び、公私にわたって親交を結んだ。幕府の財政問題を解決するため、栄一らがいるパリへと向かう。

山中聡(田辺太一役)

愛称は田兄(でんけい)。遣欧使節団の一員としてフランスに渡った経験を持ち、昭武に随行するパリ万博メンバーとして再びパリへ。このパリ万博で、日本の幕府とは別に、薩摩藩が独立して出品しようとしたことから、薩摩藩の代理人・モンブラン伯爵に猛抗議する。

岡森諦(向山一履役)

パリ万博の使節団では全権公使を務める。フランス側の通詞・カションと折り合いが悪く、仲たがいする。追って日本から来た後任の栗本鋤雲に代わり、ひと足早く帰国した。維新後は静岡へ移り、学問所の頭取として教育に力を注ぐ。

犬飼貴丈(福地源一郎役)

 

長崎で蘭学を学び、外国奉行の通詞として活躍。幕府の使節の一員として二度渡欧したことで開かれた文化を体感し、新聞記者への夢を抱く。維新後は大蔵省に入るが、やがてジャーナリストに転身。友人である栄一から、慶喜の伝記を編さんしたいという相談を受ける。

細田善彦(高松凌雲役)

一橋家の軍制所に勤める医師であったが、慶喜が将軍を継承し たことで、幕府の奥医師となる。昭武のお付き医師として、栄一らとともにパリ万博へ随行。そのまま留学生としてフランス医学を学んで帰国。旧幕府軍と新政府軍が戦った箱館にて、敵味方の区別なく治療にあたる。

みのすけ(黒川嘉兵衛役)

文久3年(1863)より一橋家に取り立てられる。将軍後見職となった慶喜の上洛に先駆けて京都入りし、平岡円四郎とともに慶喜の側近として仕えた。やがて円四郎が暗殺されると、一橋家の用人筆頭となり、栄一は黒川の部下として働くことになる。

尾上寛之(原市之進役)

若い頃から英才の誉れ高く、水戸・弘道館の訓導として藩士を教育した。将軍後見職となった慶喜の警護のため、武田耕雲斎の計らいで一橋家で働くことになる。円四郎の暗殺後、禁裏御守衛総督に就いた慶喜の側近として重要な役割を果たした。

小日向星一(松平容保役)

強力な軍事力を誇った会津藩の藩主。文久2年(1862)、過激な攘夷派が横行する京の治安維持のため、幕府から会津藩に白羽の矢が立てられた。容保は病床にあったが、徳川家への忠誠心から上洛し、京都守護職に就任。容保の下で、市中警護のための浪士隊「新選組」が活躍した。

小日向春平(松平定敬役)

14歳の若さで婿養子に入って桑名藩主となる。定敬は同い歳だった14代将軍・家茂からの信任が厚かったため、家茂の上洛とともに京都へ初上洛。京都所司代を命じられ、兄・容保と ともに京都の警護にあたる。鳥羽伏見の戦いの際、容保・定敬兄弟は15代将軍・慶喜と行動を共にした。

福士誠治(井上聞多(馨)役)

長州藩の尊王攘夷派のひとり。伊藤俊輔らとロンドンに渡り、開国派に転じた。下関戦争で長州が敗戦すると、伊藤とともに英国公使との調停にあたる。維新後は大蔵省に入り、その右腕となったのが栄一。気性の荒い井上と馬が合った栄一とのコンビは「雷親父と避雷針」と呼ばれるほどだった。

菓子浩(制作統括)

今から154年前の慶応3年(1867年)、総勢33名の髷姿の侍たちがパリに現れました。パリ 万博に参加するため派遣された幕府の使節団です。その集合写真には、それぞれがバラバラ な方向を向く中、まるで物事の奥にある真実を探ろうとするかのように、ひとり写真機をし っかりと見据える渋沢栄一の姿が映っています。日本を強くするには、西欧の進んだ文明と 制度を採り入れるしかない。かつて尊王攘夷を目指した青年の一大転機でした。しかし、そ の時、日本では徳川慶喜が大政奉還を決意。260年続いた江戸幕府が終焉を迎えていたので す。物語は、いよいよ江戸から明治へと変わるターニングポイントに差し掛かります。新たにお迎えすることになった素晴らしいキャストの皆さんと一緒に、この激動の展開を熱くお届けしていきたいと思います。これからの『青天を衝け』、どうぞご期待下さい。

■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、2021年放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK

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